アベボクシングジム

アベボクシングジム

アベボクシングジムは、かつて東京都調布市布田に活動拠点を置いていたプロボクシングジムです。長い歴史の中で、数多くの才能あるプロボクサーをリングに送り出し、ボクシング界にその名を刻みました。

沿革

ジムの歴史は、1962年に遡ります。当時、JBC（日本ボクシングコミッション）の審判員を務め、また映画界においては日活のアクション指導者としても活躍していた阿部幸四郎氏が、初代会長としてこのジムを設立しました。設立当初の所在地は調布市下石原であり、ここからアベボクシングジムの歩みが始まったのです。

阿部幸四郎会長のもとでジムは発展を遂げますが、1992年に会長が逝去されます。その後、その子息である阿部徹氏がジムの運営を引き継ぎ、第2代会長に就任しました。阿部徹氏は、父から受け継いだジムの伝統を守りながら、新たな時代の選手育成に尽力しましたが、惜しくも2021年2月25日、脊髄硬膜外膿瘍によりこの世を去っています（これはジムの最終的な閉鎖後の出来事となります）。

ジムは設立以来、調布市内にありましたが、活動拠点を移すことになります。2009年8月5日には、同じ調布市内の布田へと移転し、新たな環境で選手の指導を続けました。

しかし、時の流れと共にジムを取り巻く環境も変化し、2020年5月にはジムの活動が一旦休止されます。そして同年11月には、ジムの経営権が第三者に譲渡されることになりました。これにより、アベボクシングジムはその名を改め、「湘南龍拳ジム」として新たなスタートを切ることになったのです。同時に、活動の場も東京都調布市から神奈川県平塚市へと移され、約60年にわたる調布での歴史に幕が下ろされました。

主な輩出選手

アベボクシングジムは、多数のプロボクサーを育成したことで知られています。特に、数々の主要な試合でメインイベンターとして活躍した選手を輩出しており、ジムの技術レベルの高さを示す証となっています。以下に、ジムが育てた主な選手を挙げます。

• - 高木 永伍
• - 金沢 和良
• - 高橋 ナオト
• - ルイシト 小泉（フィリピン出身）
• - 山中 郁夫
• - 竹原 真敬
• - 円谷 篤史
• - 斎藤 幸伸丸

これらの選手たちは、国内はもとより、国際舞台でもその才能を発揮し、アベボクシングジムの名を高めることに貢献しました。フィリピン出身のルイシト小泉氏のように、海外からの選手も受け入れ、その育成に力を入れていたこともジムの特徴の一つと言えるでしょう。

関連事項

• - ボクシングジム

アベボクシングジムは、地域に根差しながらも、日本のボクシング界に多くの人材を送り出した功績を持つジムです。その歴史は幕を閉じましたが、そこで培われた精神と技術は、新たな形で湘南龍拳ジムへと引き継がれ、今もなお息づいています。

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