アポロA-105

アポロA-105は、アメリカのアポロ計画において、サターンI型ロケットを用いた最後となる打ち上げ実験です。このミッションでは、アポロ司令・機械船の模型に加え、3度目の飛行となる宇宙塵探査衛星ペガサスCが搭載されました。

概要

アポロA-105は、サターンI型ロケットの性能を最終確認するとともに、宇宙環境における宇宙塵の調査を目的としていました。前回、前々回のA-103およびA-104からの大きな変更点はなく、ロケット及び宇宙船は基本的に同一のものが使用されました。ペガサスCの重量は1423.6kgで、宇宙塵の捕獲および観測を行うためのパネルが展開される構造を持っていました。

目的

このミッションの主な目的は以下の2点です。

1. 地球低軌道における宇宙塵の調査と採取：宇宙空間に存在する微小な塵の分布や組成を調査し、宇宙環境に関する知見を深める。
2. 各システムが正確に作動するかの確認：ロケット、宇宙船、搭載機器が設計通りに機能するかを検証し、アポロ計画の信頼性を高める。

飛行

1965年7月30日13:00:00（UTC）、アポロA-105はケープ・カナベラル37B発射台から打ち上げられました。打ち上げから約11分後、ロケットは予定通りの軌道に投入されました。軌道投入時の総重量は、司令船、ペガサスC、二段目ロケットを含め15,621kgでした。

打ち上げから812秒後、ペガサスCがロケットから分離され、872秒後には宇宙塵観測用のパネルが正常に展開しました。ペガサスCは当初の予想を上回る長期間、1968年8月29日まで信号を送信し続けました。その後、1969年8月4日に大気圏に再突入し、計画されたすべてのミッション目的を達成しました。司令船は、1975年11月22日に大気圏に再突入しました。

結論

アポロA-105は、サターンI型ロケットの最終実験として、宇宙塵の調査とシステムの動作確認という二つの主要な目的を成功裏に達成しました。このミッションは、アポロ計画の技術的信頼性を高める上で重要な役割を果たしました。

参考

* Apollo Maniacs（アポロ・マニアックス）

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