アマツツミ

アマツツミ：言霊と少女たちの物語

『アマツツミ』は、Purple softwareより2016年7月29日に発売された、言霊を操る主人公と、彼を取り巻く少女たちの物語を描いた18禁美少女アドベンチャーゲームです。2018年5月17日には、プロトタイプよりPlayStation Vita版もリリースされました。

世界観とストーリー

物語の中心となるのは、「言霊」という、言葉で他人を操る力です。言霊使いは、その力の危険性から世間から隔離された生活を送っていました。主人公の織部誠も、言霊使いの一族の末裔です。好奇心と憧れから故郷を飛び出した誠は、田舎町で織部こころと出会い、彼女の助けを受けてその町で暮らすことになります。そこで彼は、言霊を使って「こころの兄」という偽りの身分を装い、新たな生活を始めるのです。

四章構成と多様なエンディング

ゲームは４つの章で構成されています。各章では、織部こころ、朝比奈響子、恋塚愛というヒロインが登場し、それぞれの中盤で彼女たちと恋人関係になるかどうかの選択肢が提示されます。恋人関係になった場合は、そのヒロインとの個別ルートに進み、エンディングを迎えます。恋人関係にならなかった場合は、次の章へと物語が続きます。

最終章では、ヒロインの水無月ほたるが登場します。初回プレイ時は選択肢がなく、特定のエンディングへと至りますが、エンディングを見た後、再度プレイすると最終章に新たな選択肢が追加され、異なる結末を迎えることができます。この多様なエンディングへの道筋が、ゲームの大きな魅力となっています。

個性豊かなキャラクターたち

織部誠: 言霊使いの末裔。言霊を多用する癖があり、世間の常識に疎い奔放な性格。

織部こころ: 喫茶店「折り紙」の看板娘。天然で優しい性格だが、料理が苦手。誠が初めて出会った、里の外の人間です。

朝比奈響子: コミュニケーションが苦手な神社の一人娘。霊感が強く、誠との出会いをきっかけに、他のヒロインたちとも親しくなります。

恋塚愛: 誠と同じ言霊一族の娘で、幼なじみであり許嫁。誠よりも強い言霊の力を持っており、彼を心配しつつも、彼の意思を尊重します。

水無月ほたる: こころの親友。言霊の力が効かない、不思議な少女。誠を理解し、サポートします。

その他にも、こころの母である織部あずきや、誠の友人である浅川光一など、個性豊かなキャラクターたちが物語を彩ります。

緻密に描かれた世界観

ゲームの世界には、「言霊」「言霊使い」「里」といった独特の要素が登場します。

言霊: 言葉で他人を操る力。

言霊使い: 言霊を操る一族。世間から隔絶された「里」で暮らしています。

里: 言霊使いたちが暮らす集落。外部との交流は限られており、独特の文化を保っています。

これらの要素が、ゲームの世界観を深みのあるものへと昇華させ、プレイヤーを魅了します。

スタッフ

ゲームの制作スタッフには、克、月杜尋（原画）、鳥取砂丘（SD原画）、御影（シナリオ）、アブカワオサム（音楽）といった実力派クリエイターが名を連ねています。主題歌、挿入歌、キャラクターソングも充実しており、ゲームの世界観をより一層盛り上げています。

まとめ

『アマツツミ』は、魅力的なキャラクター、複雑なシナリオ、そして独特の世界観が融合した、高い完成度を誇る美少女アドベンチャーゲームです。多様なエンディングと、深く考えさせられるストーリーは、プレイヤーに忘れられない体験を与えてくれるでしょう。PC版、PS Vita版ともに、多くのプレイヤーを虜にした名作と言えるでしょう。

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