アメリカン・ライフ

『アメリカン・ライフ』は、2003年にリリースされたマドンナの9枚目のスタジオ・アルバムです。2000年の『ミュージック』以来、約2年半ぶりの新作となりました。

概要

前作に引き続き、フランスの音楽プロデューサー、ミルウェイズを起用。前作では緻密なエレクトロサウンドが特徴でしたが、本作ではシンプルなアコースティック・ギターを軸としたサウンドに大きく変化しました。

アルバムジャケットは、ブックレット全体でマドンナが様々なポーズで「MADONNA」の文字を表現しており、ジャケット部分はその中の「O」にあたります。

アメリカ同時多発テロ事件後初の新作リリースというタイミングも重なり、チェ・ゲバラをイメージしたジャケットやタイトルから、反戦アルバムという誤解も生まれましたが、実際には、マドンナ自身の母国アメリカを含む世界の現状（物質主義）と、彼女の中に生まれた新たな人生の価値観（精神主義）との間で自問自答するような内容であり、自叙伝的な作品と言えます。

しかし、その影響からか、主にアメリカ国内での売り上げは低迷し、デビュー以来最低のセールスを記録しました（2003年当時）。翌年に行われたワールドツアー「The Re-Invention Tour」が大成功を収めたことで、商業的な失敗は一時的なものに抑えられました。

本作の収録曲などを収録したリミックス・アルバム『イントゥ・ザ・ハリウッド・グルーヴ〜リミックスド・アンド・リヴィジテッド』が2003年11月に発売されています。

2023年には、発売20周年を記念して、アルバム曲のリミックスを収録した『American Life: Mixshow Mix (Honoring Peter Rauhofer)』がレコード盤で発売されました。

プロデューサー

マドンナ
ミルウェイズ・アマッザイ

賛否両論を巻き起こした問題作ですが、マドンナの新たな一面を垣間見ることができる作品として、今もなお評価されています。

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