アメリカ映画編集者協会(ACE)について
アメリカ映画編集者協会、通称ACE(American Cinema Editors)は、映画やテレビにおける編集技師のための専門団体です。この協会は、投票方式で選出された編集技師たちで構成されており、現在の会長はランディ・ロバーツ氏です。
会員資格
ACEに入会するには、いくつかの条件が必要です。まず、入会を希望する者は、2名の現役会員からの推薦を受ける必要があります。そして、テレビや映画の編集業務で60か月以上の経験が求められます。この経験を持つ候補者は、理事会と一般会員による承認を経て、正式に務めることができます。新たに会員が認定されると、その署名の一部に「A.C.E.」の記載を許可され、専門的なステータスを示すことができます。
協会は公式ウェブサイトを通じて、現在の会員の情報を公開しています。ただし、サイトには故人となった会員の情報は含まれていません。
エディー賞
ACEは、映画編集の業界内での卓越した業績を称えるために、エディー賞を授与しています。この伝統は
1950年に始まり、当初はアカデミー賞候補者を招待する晩餐会から始まりました。
1962年からはACE独自の賞が設けられ、以下のようなカテゴリがあります。
- - The ACE Golden Eddie Filmmaker of the Year Award (最優秀映画製作者賞)
- - Career Achievement Awards (キャリア功労賞)
- - 長編映画編集賞(ドラマ部門)
- - 長編映画編集賞(コメディ・ミュージカル部門)
- - テレビシリーズ編集賞(1時間)
- - ミニシリーズ・テレビ映画編集賞(コマーシャル無し)
- - テレビシリーズ編集賞(30分)
- - ドキュメンタリー編集賞
- - ミニシリーズ・テレビ映画編集賞(コマーシャル有り)
- - The ACE Student Editing Competition Winner (学生編集コンペティション受賞者)
これらの賞は、卓越した映画編集技術の評価と振興に寄与しており、業界内での重要な出世頭を広める役割を担っています。
雑誌「CINEMAEDITOR」
ACEは、
1951年から季刊誌「CINEMAEDITOR」を発行しており、当初は多くの購読者を抱えていました。1963年には購読者数が5000名に達するほどの人気を誇りましたが、
1990年代前半には内容が縮小し、わずか4ページのニュースレターにまで落ち込むこととなりました。この雑誌は、編集技術や業界ニュースに関する情報が発信され、会員間の知識の共有を促進する役割も果たしています。
アメリカ映画編集者協会は、映画やテレビの編集に関わるプロフェッショナルが集い、互いの技術を高めあうことを目的とした協会であり、業界内での影響力を持っています。