アメリカ野球愛好会

アメリカ野球愛好会（Association of American Baseball Research）

アメリカ野球愛好会は、アメリカ野球の研究を目的とした団体です。日本におけるアメリカ野球研究の草分け的存在として知られています。

概要

日本で最も古くから継続的に活動しているアメリカ野球の研究団体であり、その活動は多岐にわたります。会員には、日米の球界関係者はもちろんのこと、野球を専門とするジャーナリストや作家など、幅広い分野の専門家が名を連ねています。

愛好会の活動成果の一つとして、会報誌『ボールパーク』が挙げられます。この会報誌は、アメリカ野球研究の貴重な資料として、野球殿堂博物館（クーパーズタウン）に収蔵されています。これは、日本の研究団体が発行する資料が、本場アメリカの野球殿堂に認められたという点で、非常に意義深い出来事と言えるでしょう。

過去には、セ・リーグの企画部長を務めた八木一郎氏や、パ・リーグの広報部長として知られる伊東一雄（パンチョ伊東）氏などが顧問を務め、愛好会の活動を支えました。

沿革

愛好会の歴史は、1977年11月18日に遡ります。メジャーリーグアナリストの福島良一氏を初代代表として、「アメリカ野球愛好会」が創立され、同時に会報誌『ボールパーク』が創刊されました。その後、1979年4月1日には、高校教員でメジャーリーグ解説者でもある藤澤文洋氏が代表に就任し、現在に至ります。1999年4月1日には、機関誌『ダッグアウト』が創刊され、研究活動の幅を広げています。

組織

現在の主な組織体制は以下の通りです。

代表：藤澤文洋
代表補佐：鈴村裕輔
総務委員：茂出木幸二、柿沼章一、尾形昌勝
顧問：池井優、栗原達男、ウェイン・グラシック

2009年4月1日時点での会員数は約100名です。

主な編著書

愛好会は、数多くの書籍の編集や執筆に携わっており、日本の野球研究に大きく貢献しています。主な編著書としては、以下のようなものが挙げられます。

『野球批評』Vol.1～Vol.7（特別協力、オークラ出版、2002年～2004年）
『熱闘！大リーグ観戦事典』（編著、宝島新書、2001年）
『がんばれ！イチロー＆大魔神　シアトル・マリナーズ完全ガイド』（編集協力、ウィンズ出版、2001年）
『大リーグスカウティングノート2000』（翻訳、ザ・マサダ、2000年）
『20世紀最強球団-ヤンキースの誇り』（編集、日本スポーツ出版、1999年）
『メジャーリーグ 30球団観戦全百科』（編集、日本スポーツ出版社、1999年）
『ホームラン伝説』（編集、日本スポーツ出版、1998年）
『大リーグを彩る男たち』（編集、日本スポーツ出版、1998年）
『完全大リーグ選手名鑑 '98』（編集、ザ・マサダ、1998年）
『オールタイム大リーグ名選手101人』（編集、日本スポーツ出版、1997年）

これらの書籍は、メジャーリーグの歴史や選手、チームに関する詳細な情報を提供し、日本の野球ファンにとって貴重な資料となっています。

外部リンク

アメリカ野球愛好会公式サイト - ウェイバックマシン（2010年1月1日アーカイブ分）

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