アモラル

アモラル (Amoral)

アモラルは、1997年頃にフィンランドのヘルシンキで設立されたヘヴィメタルバンドです。最初はテクニカルデスメタルおよびデスラッシュを基盤としていましたが、ボーカリストの交代を契機にパワーメタルへのスタイル変更が行われました。

結成と初期の活動

バンドは、ベン・ヴァロン (ギター)とユハナ・カールソン (ドラム)によって始まり、友人同士で構成されていました。このメンバーは当初、他の仲間たちと共にパンテラやメタリカ、セパルトゥラなどのカヴァーを楽しむ小規模なバンド活動を続けていました。2000年頃、ボーカルにマッティ・ピトカネンが加入し、2001年には初のデモ音源『Desolation』をリリースしました。

翌年にはライヴデビューを果たすもマッティが兵役で不在だったため、ニコ・カッリオヤルヴィがサポートを務めました。ニコのパフォーマンスにバンドは手ごたえを感じ、彼が正式メンバーとして加入することになります。この時、ベースを担当していたシルヴァー・オーツも正式に加入し、バンドは安定したラインナップを持つようになりました。

レコード契約とアルバムのリリース

アモラルは、2003年にイギリスのレイジ・オヴ・アキレスと契約を結び、2004年には1stアルバム『Wound Creations』を発表しました。しかし、レーベルは経営困難に直面し、アルバムのプレス数は限られていました。その後、スパイクファーム・レコードと契約し、再発版のリリースを行うと、音楽雑誌で高評価を得ました。

2005年には2ndアルバム『Decrowning』をリリースし、続けて2006年には日本での初来日公演を果たしました。また、2007年にリリースされた3rdアルバム『Reptile Ride』も日本盤が発売されるなど、活動の幅を広げていきました。

メンバーの変遷と音楽スタイルの変化

2008年にボーカリストとしてアリ・コイヴネンが加入したことにより、アモラルは音楽スタイルを突然デスメタルからパワーメタルに転向しました。これにより、2009年にリリースされた4thアルバム『Show Your Colors』も、アリのソロプロジェクトとしての要素が色濃くなりました。その後、2011年には5thアルバム『Beneath』が、2014年には6thアルバム『Fallen Leaves & Dead Sparrows』がリリースされるなど、バンドは精力的に活動を続けました。

解散とその後

2015年3月には元メンバーのニコが復帰し、彼がボーカルとギターの両方を担当することになりました。2016年の7thアルバム『In Sequence』リリース後、バンドは2017年1月に解散することを発表し、同月に行われたライヴを最後に活動を終えることになりました。

活動のまとめ

アモラルは、メンバーの入れ替わりや音楽スタイルの変化を経て、ヘヴィメタルシーンにおいて独自の存在感を持つバンドとして知られています。その多彩な音楽性と伴うパフォーマンスは、多くのファンに支持され続けてきたのです。

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