アラビア語検定

アラビア語検定（実用アラビア語検定）

アラビア語検定とは、かつて日本国内で実施されていた実用アラビア語検定の通称です。特定非営利活動法人日本アラビア語検定協会が主催し、2007年から2017年まで実施されていました。略称として「アラ検」とも呼ばれていました。

概要

実用アラビア語検定は、日本におけるアラビア語学習者の能力を測ることを目的として、民間の手によって設立されました。公的な資格ではありませんが、一部の教育機関や企業では、アラビア語能力の目安として参考にされていました。

しかし、運営上の困難から2017年を最後に試験は休止され、2021年8月9日には主催団体であるNPO法人も解散し、アラビア語検定自体が廃止となりました。

過去には、同志社大学を会場としてカイロ大学アラビア語能力検定試験が数回実施されたこともありましたが、こちらも現在は休止しています。現在、日本国内でアラビア語の検定を受けるには、海外で実施されているオンライン試験を受験するしかありません。

級の構成

実用アラビア語検定には、1級から6級までの等級が設けられていましたが、実際に試験が実施されたのは3級から6級まででした。各級のレベル設定は以下の通りです。

6級: 大学で週2回、2年間（約100時間）のアラビア語学習を修了したレベルを想定。
語彙数: 約500語
文法: 初歩的な短文の組み立て、名詞・形容詞の格変化、双数形、複数形、形容詞の比較・最上級、動詞の完了形・未完了形・命令形など
読む: 初歩的な単文を文法的に分析し、理解できる。簡単なやり取りを理解できる。
聞く: 挨拶などの基本的な表現を聞き取れる。単純な数を聞き取れる。
書く: 初歩的な単語を書ける。
5級: 大学で週2回、2年間（約200時間）のアラビア語学習を修了したレベルを想定。
語彙数: 約800語
文法: 基礎的な文法を理解し、接続詞や関係句を把握できる。動詞の接続形、短形（要求形）など。派生動詞や不規則動詞（くぼみ動詞、弱動詞など）にも部分的に対応できる。
読む: 基礎的な単文を文法的に分析し、文意を理解できる。800語程度の範囲内のやり取りを理解できる。
聞く: 基礎的な表現を聞き取れる。日付や時間などを含む数を聞き取れる。
書く: 自己紹介文を書ける。
4級:
語彙数: 約1500語
文法: 不規則な動詞の変化形に加え、派生動詞の変化形も辞書で調べることができる。
読む: 簡単な複文を含む学習者向けレベルの文章を辞書を使って読解できる。
聞く: 簡単な朗読文や会話文の内容を理解できる。
書く: 辞書を用いて簡単な内容のアラビア語訳ができる。
3級:
語彙数: 約2000語
文法: 動詞の全変化形を自由に変化させることができ、頻度の高い動詞と前置詞の熟語を理解している。
読む: 新聞・雑誌の平易な文章を辞書を使って読解できる。
聞く: 簡単なニュースや朗読文の内容を理解できる。
書く: 必要な単語や表現を与えられれば、様々な分野のアラビア語訳ができる。
話す: 自分の意思を定型表現をアレンジして表現できる。

2級と1級は試験が実施されませんでした。

過去の実施状況

実用アラビア語検定は、1年に1回程度の頻度で不定期に実施されていました。以下は、過去の実施状況です。

第1回 - 2007年10月（4～6級、東京・大阪）
第2回 - 2008年6月（4～6級、東京・大阪・福岡）
第3回 - 2009年2月（3～6級、東京・大阪）
第4回 - 2009年9月（3～6級、東京・大阪）
第5回 - 2010年8月（3～6級、東京・大阪）
第6回 - 2011年8月（4～6級、東京・大阪）
第7回 - 2012年7月（3～6級、東京・大阪）
第8回 - 2014年1[[2月]]（3～6級、東京・大阪）
第9回 - 2015年1[[2月]]（4～6級、東京・大阪）
第10回 - 2016年10月（3～6級、東京・大阪）
第11回 - 2017年1[[2月]]（3～6級、東京・大阪）

その他

公安調査庁が、過去に一度も実施されたことのない「実用アラビア語検定2級以上の資格を有する者」を応募条件としたことがあり、話題となりました。現在は「実用アラビア語検定３級の資格を有する者又はこれに相当する能力を有する者」という条件に変更されています。

アラビア語検定実行委員会

2025年1月10日に[アラビア語]]検定実行委員会が立ち上げられ、新たなアラビア語検定事業が発表されました。第一回アラビア語検定]実施が2025年[[6月22日(日)に予定されています。

関連項目

日本の語学に関する資格一覧

外部リンク

日本アラビア語検定協会（Webアーカイブサイト）
* アラビア語検定実行委員会

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