アリアンロッドRPG
『アリアンロッドRPG』は、菊池たけし/F.E.A.R.によって制作された、日本製の
ファンタジーTRPGです。
2004年5月に最初のルールブックが発売され、2011年
7月にはルール第二版である『アリアンロッドRPG 2E』が発表されました。
アリアンロッド(Arianrhod)とは、
ケルト神話に登場する女神の名前に由来し、「白銀の車輪」という意味を持っています。
ゲーム概要
本作は、「誰もがいつまでも遊べるTRPG」を目指してデザインされました。ゲームの舞台は、「火の時代」と呼ばれる時代の「エリンディル」と「アルディオン」という二つの大陸。
プレイヤーキャラクター(PC)は、この世界で様々な冒険を繰り広げます。洞窟や遺跡の探索、魔物退治、人々の依頼の解決など、
ファンタジー世界の冒険を満喫できます。アルディオン大陸では、特定の国家に所属して戦記物風の冒険を楽しむことも可能です。
システムの特徴
MMORPG風のデザイン: クラス、種族、スキルといった要素は、MMORPG(『ラグナロクオンライン』、『ファイナルファンタジーXI』、『ウルティマオンライン』など)を意識したデザインになっています。
シンプルなゲーム性: ロールプレイやドラマ性を重視せずとも、シンプルなハック&スラッシュを楽しめる点が特徴です。
入手しやすいルールブック: 基本ルールブックは文庫で発売されており、安価で入手が容易です。
システム
キャラクターメイキング
キャラクター作成はクラス制を採用しており、PCは「種族」と「クラス」をそれぞれ選択します。これらの組み合わせによって、キャラクターの能力値やスキルが決定されます。
行為判定
行為判定は上方判定方式で、六面体ダイスを使用します。使用するスキルや能力値に応じてダイスの数が決定され、出目の合計に修正値を加えた値が目標値以上であれば成功となります。
クリティカル: 2個以上の6の出目が出ると、自動的に成功となります。
ファンブル: 全ての出目が1の場合、自動的に失敗となります。
シナリオの進行
シーン制が採用されており、ダンジョン探索が主要なテーマとなっています。ダンジョンの一つの部屋が1シーンとして扱われ、移動するたびにシーンが切り替わります。
スキル
スキルは、キャラクターが使用できる「技能」のことです。クラスや種族、所属ギルドなどによって習得できるものが決まっています。スキルレベルを上げることで、そのスキルの能力が強化されます。
フェイト
フェイトは、一種のヒーローポイントであり、運命の女神アリアンロッドの加護と言われています。フェイトを消費することで、ダイスを増やしたり、判定をやり直したり、封印されたスキルを使用したりできます。
ギルドは、MMOにおけるギルドのように、PCのパーティーとほぼ同義です。ギルドに所属することで、「ギルドスキル」という特殊能力が得られます。ギルド自体にもレベルがあり、レベルが上がると新たなギルドスキルを取得できます。
種族
主な種族として、ヒューリン、エルダナーン、ネヴァーフ、フィルボル、ヴァーナ、ドゥアンなどが存在します。これらの種族は「神の子の6種族」と呼ばれ、全てをまとめて「人間」と呼びます。
アルディオン大陸には、エクスマキナやドラゴネットといった独自の種族も存在します。
クラス
クラスは、キャラクターの役割のようなもので、「基本職」「上級職」「地域基本職」の3つに大別されます。基本職は制約なく取得でき、上級職はレベル10に達するまで取得できません。地域基本職は特定の地域に結びついた特色を持つクラスです。
基本職の例:
ウォーリア(戦士)
メイジ(魔法使い)
アコライト(聖職者)
* シーフ(盗賊)
世界設定
『アリアンロッド』の世界は、剣と魔法の
ファンタジー世界でありながら、錬金術師が作った銃器やロボット(ゴーレム)といった機械類も存在します。過去に「粛清」と呼ばれる天変地異によって世界が滅びており、現代は「火の時代」と呼ばれています。
神々
「七大神」と呼ばれる神々が信仰されており、その眷属として「精霊の王」と「動物の王」が存在します。世界宗教は七大神信仰であり、エリンディル西方のディアスロンドを総本山として、全世界にネットワークを張っています。
エリンディル
「大海の亀裂」の東側に位置する大陸で、「西方世界」と「東方世界」という文化圏に分かれます。主な国家として、「(西方)四大国家」「東方三国」があります。
アルディオン
「大海の亀裂」の西方に広がっている大陸で、英雄ウルフリックとその仲間達が神々から与えられたとされています。エリンディル西方諸国とは細々とした交流があります。
製品一覧
『アリアンロッドRPG』は、ルールブック、サプリメント、シナリオ集、リプレイ集、小説、漫画など、様々な関連製品が発売されています。