アリゾナ記念館

アリゾナ記念館の概要

アリゾナ記念館は、アメリカ・ハワイ州オアフ島に位置する慰霊の場で、1941年12月7日の真珠湾攻撃において沈没した戦艦アリゾナとその乗組員を追悼しています。この攻撃で1177名の乗組員のうち1102名が命を落とし、その悲劇的な事件は太平洋戦争の引き金となりました。記念館は沈没したアリゾナの上に建設されており、二度と忘れてはならない歴史の象徴です。

設立の経緯

アリゾナ記念館は1962年に正式に設立され、毎年100万人以上もの訪問者が訪れるようになりました。施設に入るためにはボートを利用し、訪れる人々は歴史の重みを感じながら屋上に広がる景色を楽しむことができます。記念館の内部には資料展示があり、真珠湾攻撃の詳細やその後の影響について学ぶことができます。

構想と資金

第二次世界大戦後、アリゾナの遺構を保全するための提案がされました。1949年には太平洋戦争記念委員会が設立され、記念碑の建設に向けた活動が始まりますが、資金難から進展が遅れました。しかし、1958年にアイゼンハワー大統領が建設を承認し、寄付金を元に記念碑が完成しました。この支援にはハワイの人々や著名人の寄付も含まれていました。

デザイン

記念館のデザインはオーストリア系アメリカ人の建築家アルフレッド・プライスによるもので、全体は浮遊感を持たせた独特な形状が特徴です。長方形の建物は両端が高く、中央がたるんでいる形状は、攻撃によって受けた衝撃と、その後の復活を表しています。記念館は1962年5月30日に国定慰霊碑として認められました。

記念館の内部

記念館の内部には、エントランス、広間、慰霊所があります。広間には大きな窓が設けられており、これは真珠湾攻撃が行われた日を象徴しています。また、広間にはアリゾナの甲板を見下ろせる穴が開いており、ここから花を流すことで亡き乗組員に思いを馳せることができます。

アリゾナの銘板

慰霊所には、真珠湾攻撃で亡くなった乗組員の名前が刻まれた大理石の壁があります。生存者の中には自分の遺灰をアリゾナに葬ってもらう選択をする人もおり、この場所は多くの人にとって特別な意味を持っています。

訪問手続き

アリゾナ記念館への訪問は無料ですが、ボートでのアクセスが必要なため、事前に整理券を取り、混雑時には早めの到着が推奨されます。また、訪問前にドキュメンタリー映像を視聴することで、真珠湾攻撃の歴史を深く理解することができます。

記念館と他の施設

記念館の近くには戦艦ミズーリが展示されています。ミズーリは第二次世界大戦の終戦を迎えた艦船で、アリゾナ記念館と同時に見学できることで、戦争の始まりから終焉までの物語を感じることができます。両艦船はあらゆる意味で戦争の円環を表しており、訪問者に深い感銘を与えています。

まとめ

アリゾナ記念館は、歴史の重みを背負った特別な場所であり、訪れることで戦争の悲劇や人々の思いに触れることができます。そして、訪問者はその体験を通じて、平和の重要性を再認識するきっかけとなります。

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