アルキルグリコシド

アルキルグリコシドは、糖と高級アルコールがグリコシド結合した構造を持つ、非イオン性界面活性剤の一種です。ノニオン界面活性剤とも呼ばれます。

広義には、チオグルコシド結合を持つ化合物もアルキルグルコシド系界面活性剤に分類されます。これらの化合物は、グリコシダーゼによる分解を受けにくいという特徴があります。

アルキルグリコシドは、ポリオキシエチレンエーテル型のノニオン界面活性剤と比較して、臨界ミセル濃度（CMC）が低いという性質を持っています。CMC値が低いということは、より少ない濃度でミセルを形成し、界面活性効果を発揮できることを意味します。

代表的なアルキルグリコシド

n-オクチル-β-D-グルコシド：IUPAC名は1-O-オクチル-β-D-グルコピラノシドで、CAS登録番号は29836-26-8です。
n-オクチル-β-D-マルトシド
n-デシル-β-D-グルコシド（デシルグルコシド）
n-デシル-β-D-マルトシド
n-ドデシル-β-D-グルコシド（ラウリルグルコシド）
n-ヘプチル-β-D-チオグルコシド
n-オクチル-β-D-チオグルコシド
n-ノニル-β-D-チオマルトシド

特徴

非イオン性: 電荷を持たないため、pHやイオン強度の影響を受けにくい。
生分解性: 一般的に生分解性が高く、環境への負荷が少ない。
低刺激性: 皮膚への刺激が少ないため、化粧品やパーソナルケア製品への利用に適している。
高い起泡性: 泡立ちが良く、洗浄力にも優れている。

用途

アルキルグリコシドは、その優れた特性から、様々な用途に利用されています。

洗剤: 食器用洗剤、洗濯洗剤、住居用洗剤など
化粧品: シャンプー、ボディーソープ、洗顔料、クレンジング剤など
パーソナルケア製品: ハンドソープ、歯磨き粉など
工業用途: 繊維処理剤、金属洗浄剤など

安全性

アルキルグリコシドは、一般的に安全性が高いとされていますが、使用する際には製品の指示に従うことが重要です。

関連項目

* 界面活性剤

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