アルデュス

アルデュス（Ardys、紀元前651年 - 紀元前629年）は、リュディア王国メルムナデス朝の第2代の王として知られています。別名アルデュソス（Ardysus）とも呼ばれ、神話に登場するヘラクレス朝にも同名の王が存在するため、区別するためにアルデュス2世と呼ばれることもあります。

歴史家ヘロドトスの記録によれば、アルデュスの在位期間は紀元前678年から紀元前629年までの約49年間とされています。この時代、リュディア王国は周辺諸国との関係や国内の安定において重要な局面を迎えていました。

アルデュスは、メルムナデス朝の初代王であるギュゲスの息子として生まれました。ギュゲスはキンメリア人との戦いで戦死しており、その後を継いでアルデュスが王位に就きました。父の死後、アルデュスはまず王権の立て直しという難題に直面します。国内の混乱を鎮め、王国としての力を再構築する必要がありました。

アルデュスの治世において特筆すべき出来事の一つとして、エーゲ海沿岸のイオニア地方に位置するギリシア人都市ミレトスへの攻撃が挙げられます。この攻撃は、リュディア王国の勢力拡大を目的としたものであり、アルデュスはミレトスを屈服させることに成功しました。また、近隣の都市プリエネも服属させています。これらの軍事行動は、リュディア王国が周辺地域において一定の影響力を持っていたことを示しています。

アルデュスの事績については、ヘロドトスの『歴史』などの文献に断片的に記録されていますが、その詳細な治世については不明な点も多く残されています。しかし、父ギュゲスの遺志を継ぎ、王国を維持・発展させるために尽力した王であったことは間違いありません。

関連人物として、父であるギュゲス、そして次代の王となるサデュアッテスの名前が挙げられます。彼らの存在もまた、リュディア王国の歴史を理解する上で重要な要素となります。

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