アルバカーキ (原子力潜水艦)

アルバカーキ (USS Albuquerque, SSN-706) の概要

アルバカーキはアメリカ海軍のロサンゼルス級原子力潜水艦の一隻で、艦名はニューメキシコ州アルバカーキに由来しています。この艦はロサンゼルス級潜水艦の19番艦であり、前の艦も「アルバカーキ」という名を持っていました。

建造と就役の経緯

1973年10月31日、アルバカーキの建造がコネチカット州グロトンのジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボート社に発注され、1979年12月27日に起工されました。1982年3月13日にはナンシー・L・ドメニチ夫人によって命名され、進水しました。その後1983年5月21日にリチャード・H・ハルトマン大佐の指揮の下で就役しました。就役後、1983年は主に海上試験が行われ、1984年には信頼性試験が実施されました。

その後、アルバカーキはフロリダ沖での兵器及び戦闘システムの試験を行いながら、艦隊演習や海軍兵学校生の訓練を行いました。1985年にはソナー訓練の開始や2ヵ月の偵察巡航が行われ、母港での任務に戻った後もトレーニング巡航が実施されました。

重要任務と活動

1986年には2ヶ月間の有効性試験が行われ、その後、1985年から1986年の期間にスコットランドを訪問しました。また、海上での訓練を経て、対潜水艦訓練に従事しながら96年にはトランス・ワールド航空800便墜落事故の際には、アルバカーキは事故には関与していないことが確認されました。

1999年には「ルーズベルト」空母戦闘群の一部として6ヶ月間の地中海配備に参加し、セルビア人勢力に対してトマホークミサイルを発射しました。この行動により、アルバカーキは最短発射記録を樹立し、以後「確実な射手(Sure Shooter)」として知られるようになりました。この地中海配備中には各地の港に親善訪問も行いました。

その後、アルバカーキは燃料補給のための作業を行い、22ヶ月間の造船所での作業が評価されました。2003年の初めにはグロトンに帰港し、沿岸での任務や原子炉の安全性試験を実施しました。さらに、2004年には海外配備に向けた訓練が行われ、スパニッシュ・ロタへの訪問も含まれるなど活動は多岐に渡りました。

軍艦の退役と影響

2004年から2005年にかけては、ハリー・S・トルーマン空母打撃群に参加しスコットランドやセーシェルなどを訪問しました。この間にアルバカーキは2004年の第2戦隊戦闘効率賞を受賞します。しかし、2005年7月には同艦の火器管制官が脱走する事件が発生し、その後逮捕されるという出来事もありました。

2015年10月16日、アルバカーキは退役しましたが、その艦歴は海軍における重要な一環を示すものであり、多くの訓練や作戦を通じて多くの経験を積んでいます。

この艦の場合、教訓や技術などが現代の海軍作戦に影響を与え続けている点も見逃せません。アルバカーキの姿勢や任務は、潜水艦としての役割を果たしつつ、海軍全体の戦力向上に寄与してきたといえるでしょう。

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