アルフ (テレビドラマ)

『ALF（アルフ）』は、1986年から1990年にかけてアメリカNBCで放送されたテレビドラマです。毛むくじゃらの宇宙生物ALFが、タナー家に居候するというユニークな設定のシチュエーションコメディーで、全4シーズン102話（うち2話は日本未公開）が制作されました。

ALFはAlien Life Formの略で、主人公の宇宙人のニックネームです。本名はゴードン・シャムウェイ。メルマック星出身の宇宙飛行士で、母星の滅亡を逃れて地球にたどり着き、タナー家のガレージに不時着します。当初は洗濯室を寝床にしていましたが、その後屋根裏部屋を間借りするようになります。

日本ではNHK衛星第2テレビ（BS2）で放送が開始され、その後NHK教育テレビ（Eテレ）でも複数回にわたり放送されました。所ジョージさんや小松政夫さんら豪華声優陣による吹き替えも話題を呼び、高い人気を博しました。字幕放送も行われており、幅広い視聴者に親しまれました。

2008年には約10年ぶりにNHK教育テレビで再放送が開始され、それまで未公開だったエピソード「アルフのクリスマスプレゼント」も放送されました。さらに、シリーズ本編の最終回の後、1996年に制作された95分の完結編「アルフ ファイナル・スペシャル（PROJECT: ALF）」も、2010年にNHKで初めて放送されました。ファイナルスペシャルは、シリーズ本編とは異なる軍事サスペンス要素を含む作風で、コメディ要素は控えめとなっています。

物語の中心となるのは、ロサンゼルスに住むタナー家と、その居候となったALFとの間の騒動です。タナー家の人々とALFの交流を通して、笑いと感動が描かれています。

主要登場人物は、陽気でいたずら好きなALF、温厚で家族思いのウィリー・タナー、気が強くALFに厳しいケート・タナー、明るく優しい長女リン・タナー、ALFの親友ブライアン・タナー、そして赤ちゃんのエリック・タナーなどです。また、タナー家の隣人であるオクモニック夫妻や、様々な個性的な人物たちが物語を彩ります。

ALFのキャラクターは、パペットと俳優ミシュ・メシャロスが演じる着ぐるみ、そしてポール・フスコによる声の演技によって作り上げられています。特にパペットの操作には3人のスタッフが関わっており、高度な技術と緻密な作業によって、ALFの生き生きとした動きが実現されています。

制作過程は非常に困難を極めたようで、俳優陣も撮影時の緊張感を語っています。しかし、番組は高い人気を博し、日本でも長年にわたって愛され続けている名作となっています。DVDやBlu-ray Disc、そしてインターネット配信でも視聴することができ、現在もその人気は衰えることを知りません。

また、『ALF』シリーズには、テレビアニメシリーズ『ALF: The Animated Series』と『ALF Tales』、ゲームソフトなど、様々な関連作品が存在します。スピンオフ作品である『アルフ ファイナル・スペシャル』は、本編のその後を描いたテレビ映画で、NHKでも放送されました。

『ALF』は、独特のキャラクターとユーモラスなストーリーで、多くの視聴者から愛される、まさに時代を超えた名作と言えるでしょう。

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