アルフォンソ・デ・カスティーリャ

アルフォンソ・デ・カスティーリャ（1453年 - 1468年）は、カスティーリャ王フアン2世とイサベル・デ・ポルトゥガルの息子として生まれました。異母兄にエンリケ4世、同母姉にイサベル1世がいます。

生涯

父フアン2世の死後、異母兄エンリケ4世が王位を継承しますが、アルフォンソは母や姉とともに追放されます。エンリケ4世には男子がおらず、生まれた娘フアナの出生にも疑念が持たれたため、カスティーリャ貴族の一部はエンリケ4世を見限り、アルフォンソを次の王位に就けようと画策しました。

1464年、アルフォンソはアストゥリアス公の称号を与えられます。これはカスティーリャ王位継承者の称号であり、既にフアナに与えられていましたが、エンリケ4世もこれを認めざるを得ませんでした。これにより、アルフォンソは貴族たちの支持を得て、「カスティーリャ王アルフォンソ12世」として対立王に擁立され、カスティーリャ王国内は内乱状態に陥ります。

しかし、1468年、アルフォンソはわずか14歳という若さで病死してしまいます。彼の突然の死は、カスティーリャの政局に大きな影響を与えました。

死後の影響

アルフォンソの死後、貴族たちは彼の姉であるイサベルを擁立しようとしましたが、イサベルはエンリケ4世の生前に王位を要求することを拒否しました。1474年にエンリケ4世が亡くなると、イサベルは貴族たちの支持を得て王位を継承し、イサベル1世として知られる女王となりました。一方、エンリケ4世の娘フアナは王位を主張しましたが、ポルトガルへ逃れることになります。

アルフォンソの短い生涯は、カスティーリャ王位を巡る複雑な権力闘争の中で翻弄されたものでした。彼の死後、姉イサベルが女王として即位し、スペイン統一の礎を築いたことは歴史的な事実です。

ちなみに、「アルフォンソ12世」という名前は、19世紀にブルボン家のスペイン王が正式に名乗っています。

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