アルムガルト・フォン・クラム

アルムガルト・フォン・ズィーアシュトルプフ＝クラムは、1883年12月18日に生を受け、1971年4月27日にその生涯を終えたドイツの貴族女性です。特に、後のオランダ女王ユリアナの義母となった人物として歴史に名を留めています。

彼女は、ブラウンシュヴァイク公国の宮廷で侍従および厩舎長を務めていたアシュヴィン・フォン・クラム男爵と、伯爵令嬢ヘートヴィヒ・フォン・ズィーアシュトルプフの間に、四人姉妹の末娘として誕生しました。母ヘートヴィヒは、バート・ドリーブルクなどの広大な所領を受け継いだ女子相続人であり、父アシュヴィンは1881年にプロイセン政府の許可を得て、妻方のズィーアシュトルプフの姓を自身の家名に加えています。アルムガルトの正式な名前は、アルムガルト・クニグンデ・アルハルダ・アグネス・オーダと長いです。

1905年10月24日、アルムガルトはハノーファーでボード・フォン・エインハウゼン伯爵と最初の結婚をしました。ボード伯爵はパーダーボルンに駐屯するプロイセン陸軍第8驃騎兵連隊の士官でした。しかし、結婚生活は長く続かず、アルムガルトは夫と同じ連隊に所属していたリッペ侯子ベルンハルトと親密な関係を持つようになります。結果として、夫婦の間に子供が生まれることはなく、1908年には離婚に至りました。

その後、1909年3月4日にエルバーでリッペ侯子ベルンハルトと再婚します。この結婚により、彼女は二人の息子を授かります。しかし、リッペ侯家の家憲上、この婚姻は貴賤結婚と見なされました。そのため、アルムガルトは再婚に先立つ1909年2月8日付けで、ビースターフェルト伯爵夫人の称号を与えられるにとどまりました。

婚姻の身分に関する問題は、後に解決されます。1916年2月24日、義兄にあたるリッペ侯レオポルト4世の正式な裁可により、ベルンハルト侯子との結婚は対等な婚姻として追認されました。これにより、アルムガルト自身と彼女の二人の息子たちは、リッペ＝ビースターフェルト侯子（または侯女）の称号と、諸侯家の一員としての「殿下（Durchlaucht）」という敬称を使用することを正式に認められました。

夫であるベルンハルト侯子に1934年に先立たれた後、アルムガルトは父から相続した所領であるレッケンヴァルデ（現在のポーランド領ヴォイノヴォ）の経営にあたりながら、人生の伴侶となったロシア人馬術家アレクセイ・パンチューリジェフと共に暮らしました。この時期、彼女は財政的な困難に直面していたようです。

1937年11月には、当時のプロイセン州首相ヘルマン・ゲーリングに対し、オランダ王室の一員となった嫁のユリアナ王女や、その母であるウィルヘルミナ女王との交際に伴う費用が大きな負担となっているとして、帝国政府からの下賜金（6万ライヒスマルク）の支給を仲介してほしいと陳情しました。しかし、この願い出は、帝国蔵相シュヴェリン・フォン・クロージクによって却下されています。

第二次世界大戦後、彼女が所有していたレッケンヴァルデの所領は、共産圏となったポーランドに組み込まれてしまいました。このため、アルムガルトは故郷を追われ、西ドイツへの脱出を余儀なくされます。その後、1952年になって、長男であるベルンハルト（オランダ王配となっていた）の計らいにより、オランダ国内のワルメロにある所領を提供されました。アルムガルトはパンチューリジェフと共にワルメロの邸宅に移り住み、そこで穏やかな晩年を過ごしました。

彼女がベルンハルト侯子との間にもうけた二人の息子たちのうち、長男のベルンハルト・レオポルト・フリードリヒ・エーバーハルト・ユリウス・クルト・カール・ゴットフリート・ペーター（1911年 - 2004年）は、1937年にオランダ女王ユリアナと結婚し、オランダ王配となりました。次男のエルンスト・アシュヴィン・ゲオルク・カール・ハインリヒ・イグナツ（1914年 - 1988年）は、1951年にシモーヌ・アルヌーと結婚しています。

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