アレキサンドリア (ガンダムシリーズ)

アレキサンドリア (ALEXANDRIA)

アレキサンドリアは、人気アニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場する架空の艦艇で、地球連邦軍およびその軍閥ティターンズに所属する宇宙巡洋艦です。1985年に放送されたこの作品で初めて姿を見せ、以降多くのファンに親しまれています。この艦は、宇宙世紀0083年に建造され、連邦軍の次世代艦艇として位置づけられています。

設計と特徴

アレキサンドリア級は、モビルスーツ(MS)の運用を前提にした設計がなされており、グリプス戦役までの連邦軍の主力艦として機能しました。旧ジオン公国のムサイ級巡洋艦のデザイン思想が取り入れられており、エンジンナセル部とバイタルバート部を分離することで、損傷時の管理能力に優れた構造となっています。しかし、その結果として火力が増強されたため、ムサイ級のような機動力は失われ、より巨艦のチベ級重巡洋艦に似た形状に変化しています。特に、ティターンズの初期の旗艦として設計されたため、火力とモビルスーツの搭載能力が特に重視されたことが確認できます。

艦体の構成は、ブリッジがあるメインブロックから下部にMSデッキが配置され、前方にはカタパルトが二基、両側には2連装メガ粒子主砲が一基ずつある対称的な設計です。主砲は従来の偏向型ではなく、コイルを内蔵した通常型を採用しています。艦内は士官用の居住空間を含む様々な機能をも持ち、設備が整っているものの、スペースを効率的に使った狭い作りになっています。艦の外観はダークブルーと薄紫が基調で、一部に赤が使われています。

劇中での活躍

『機動戦士Ζガンダム』では、アレキサンドリアはティターンズの旗艦として重要な役割を果たします。主にエゥーゴとの戦闘を展開し、特にサイド2・25バンチコロニーへの毒ガス攻撃を試みるなど、その存在は連邦軍にとって脅威となりました。在りし日のアレキサンドリアは、コロニーレーザーによって最期を迎えており、その戦闘には艦長のガディをはじめ多くの乗員が関わり、彼らもまた戦死します。こうした壮絶な運命は艦の印象をさらに強くし、後の艦艇に大きな影響を与えました。

同型艦について

アレキサンドリア級にはいくつかの同型艦が存在しています。アニメ『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場する「アル・ギザ」は、ティターンズに配備された艦であり、特にレーダー設計が独自の特徴を持っています。「ハリオ」は、艦長がテッド・アヤチ少佐で、ティターンズの中継任務を担い、さらに特徴的な艦形と武装の違いが見られます。このように、アレキサンドリア級は各艦ごとに独特のデザインと役割を持つ艦艇が多く、ガンダムシリーズにおいて重要な位置を占めています。

結論

アレキサンドリアは、ガンダムシリーズの中で非常に重要であると同時に、その独特なデザインと劇中での活躍によって、ファンから長年にわたり愛され続けています。その展開や設計思想は、シリーズ全体の艦艇の進化にも大きな影響を与え、多くの艦艇デザインにインスピレーションを与えています。

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