アレクサンダー・ウスティノフ

アレクサンダー・ウスティノフ：巨 bear (ロシアの巨獣) の異名を持つ格闘家

アレクサンダー・ウスティノフ（Alexander Ustinov、1976年12月7日 - ）は、ロシア・ノヴォシビルスク出身のプロボクサーです。元キックボクサー、総合格闘家でもあり、その異名「Russian Big Bear（ロシアン・ビッグ・ベアー）」の通り、2m近い巨体と恵まれた体格を活かしたファイトスタイルが特徴です。元チヌックジムに所属し、現在はK2プロモーションに所属しています。

キックボクシングからボクシングへ

ウスティノフは、キックボクシングやムエタイで数々のマイナータイトルを獲得後、2008年にボクシングへ転向。ビタリ・クリチコやウラジミール・クリチコらが所属するK2プロモーションと契約し、本格的にプロボクサーとしてのキャリアをスタートさせました。2017年にはWBA世界ヘビー級王座決定戦に挑みました。

プロとしての道のり

キックボクシング時代

2002年からK-1などの舞台で活躍。数々の地区予選で勝利を重ね、2006年にはK-1フランスグランプリで優勝を果たしました。2007年11月にはキックボクシングでの最後の試合を勝利で飾っています。

ボクシング時代

2005年に28歳でボクシングデビュー。デビュー以来27連勝を記録するなど、順調にキャリアを重ねました。2012年にはEBU欧州ヘビー級王座とIBFインターナショナルヘビー級王座に挑戦しましたが、惜しくも敗北。2013年にはデビッド・トゥアに勝利し、トゥアの引退試合の相手を務めました。2017年にはWBA世界ヘビー級王座決定戦に出場しましたが、マヌエル・チャーに敗れ、王座獲得はなりませんでした。

人物像とエピソード

ウスティノフは、格闘技を始める以前はロシア内務省の特殊部隊「OMON」に所属していました。チェチェン紛争にも従軍経験があり、その功績から勲章やメダルを授与されています。しかし、本人は紛争で失った仲間たちを思い、過去を語ることをあまり好みません。

また、ウスティノフは芸術にも関心があり、海外遠征の際には劇場に足を運ぶ一面も持っています。ドーピングについては、「私が今までに行ったドーピングは牛乳とクリームだけです」とジョークで答えています。

戦績

ウスティノフは、プロボクシング、キックボクシング、総合格闘技の各分野で実績を残しています。

ボクシング
ドイツインターナショナルヘビー級王座
EBA欧州ヘビー級王座
WBAインターナショナルヘビー級王座
IBOインターコンチネンタルヘビー級王座
WBAパンアフリカンヘビー級王座
キックボクシング
WFCA世界ヘビー級王者
K-1地区予選フランス大会 優勝
Fights at the Border IV 優勝
K-1地区予選イタリア大会 優勝
K-1地区予選ポーランド大会 優勝
K-1地区予選スペイン大会 優勝
WKBF Golden Panther Cup (+91kg) 優勝
K-1地区予選ロシア大会 優勝
ムエタイ
IFMA世界スーパーヘビー級金メダル（2006年）
WKNヨーロッパムエタイ王者（2004年）
IAMTF世界アマチュアムエタイ王者（2003年）
IMTF世界ヘビー級王者（2003年）
IMTF欧州ヘビー級王者（2002年）
ベラルーシムエタイ王者（2002年）

関連項目

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