アレックス・ギブニー

アレックス・ギブニーについて

アレックス・ギブニー（Alex Gibney）は、1953年10月23日に生まれたアメリカのドキュメンタリー映画監督およびプロデューサーです。彼は特に社会的、政治的問題を題材にした作品で知られており、映画界におけるその影響力は絶大です。ギブニーは、2005年に公開された『エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか?』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされ、2年後の2007年に『「闇」へ』で栄えある賞を受賞しました。また、2010年の『Client 9: The Rise and Fall of Eliot Spitzer』でも、再びアカデミー賞にノミネートされました。

来歴

ギブニーの父親は、ジャーナリストとして『太平洋の世紀』の製作などで知られ、ブリタニカ百科事典の日本語版の編纂にも携わったフランク・ギブニーです。アレックスはイェール大学で学士号を取得した後、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の大学院にて映画を学びました。

彼は1982年に自身の製作会社、ジグソー・プロダクションズを設立し、1992年にPBSにて父の著作を基にしたテレビシリーズ『太平洋の世紀〜アメリカ人ジャーナリストが見たアジア〜』でニュース・ドキュメンタリー・エミー賞を受賞しました。また、2003年にはPBSで放送された音楽ドキュメンタリーシリーズ『THE BLUES Movie Project』のプロデューサーを務めています。さらに、ニューズウィークやロサンゼルス・タイムズなど、多数のメディアに寄稿を行っています。彼は2010年に『Utne Reader』の「25 Visionaries Who Are Changing Your World」に選出されたことでも知られています。

スタイルと作品

アレックス・ギブニーは、多作な監督として知られており、2005年から2010年にかけて実に10本の作品をリリースしました。映画評論家町山智浩は、彼の作品には一貫したテーマがあり、それは「人間の心理の危うさ」であると評しています。ギブニー自身はカメラの前に出ることは少ないものの、その作品を通じて強いメッセージを伝え続けています。

訴訟

2008年、ギブニーの会社はシンクフィルムによる『「闇」へ』の不十分な公開・宣伝行為に関して仲裁を求めました。彼の証言によれば、映画はわずか28万ドルの収益にとどまったとのことです。

主な監督作品

• - The Ruling Classroom (1980)
• - Manufacturing Miracles (1988)
• - The Fifties (1997) - テレビミニシリーズ
• - エンロン 巨大企業はいかにして崩壊したのか? (2005)
• - 「闇」へ (2007)
• - GONZO~ならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンのすべて~ (2008)
• - カジノ・ジャック~史上最悪のロビイスト~ (2010)
• - Client 9: The Rise and Fall of Eliot Spitzer (2010)
• - ゴーイング・クリア: サイエントロジーと信仰という監禁 (2015) など

アレックス・ギブニーは、その鋭い洞察力と深いテーマ設定で広く評価されており、今後の彼の作品にも多くの期待が寄せられています。

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