アレックス・デ・アンジェリス

アレックス・デ・アンジェリス：輝かしいGPキャリア

アレックス・デ・アンジェリスは、1984年2月26日、イタリアのリミニで生まれたサンマリノ国籍のオートバイレーサーです。1999年、ロードレース世界選手権125ccクラスのイモラGPにワイルドカードで参戦し、グランプリデビューを果たしました。翌2000年から同クラスにフル参戦し、地道な努力を重ねていきます。デビュー当初は苦戦が続きましたが、才能を開花させ始め、2003年には6度の表彰台を獲得。ダニ・ペドロサに次ぐシリーズ2位という素晴らしい成績を収めました。

2004年にはステップアップを果たし、250ccクラスに参戦。着実に経験を積み重ね、2度の表彰台を獲得してシリーズ5位となりました。その後も上位進出を目指し、2005年には4度の表彰台でシリーズ7位と着実に成長。そして、2006年、ついにバレンシアGPで初優勝。シリーズ3位を獲得し、飛躍の年となりました。翌2007年も4戦連続2位を含む8度の表彰台を獲得し、シリーズ3位と安定した活躍を見せつけました。特に、ドイツGPでは2002年から2007年まで6年連続で表彰台に上がるという偉業を達成しました。

2008年には、最高峰のMotoGPクラスにサンカルロ・グレシーニ・ホンダチームから参戦。ルーキーイヤーながら、第6戦イタリアGPではウォームアップセッションでファステストを記録し、決勝では4位入賞。第10戦ドイツGPでも4位に入るなど、安定した走りで13戦完走、11戦でポイントを獲得。新人ながら高いポテンシャルを示しました。翌2009年も同チームで活躍し、第10戦インディアナポリスGPで2位表彰台を獲得するなど、シリーズ8位という好成績を残しました。

しかし、2010年はMotoGPクラスのシート獲得に失敗。シーズン当初はMoto2クラスに参戦しますが、その後MotoGPクラスに復帰する機会を得ます。インターウェッテン・ホンダチームで青山博一の代役を務めたのです。しかし、チーム事情により再びMoto2クラスに復帰することになり、チーム解散という困難に見舞われます。それでも、第12戦サンマリノGPからはJiRチームに加入。残り7レースに参戦することになります。サンマリノGPではアクシデントに巻き込まれながらも、第16戦オーストラリアGPで念願のグランプリ2勝目を達成。使用していたTSRと共にMoto2クラス初勝利という栄光を掴みました。

2011年もJiRチームからMoto2クラスに参戦を続け、長年に渡るグランプリでの活躍を経て、2020年に現役を引退しました。
アレックス・デ・アンジェリスは、125ccからMotoGP、そしてMoto2と様々なクラスで活躍した、類まれな経験を持つベテランレーサーです。彼のGPキャリアは、常に挑戦と成長の連続であり、多くのファンに感動を与え続けました。表彰台常連として、数々の記憶に残るレースを繰り広げ、オートバイレース史にその名を刻みました。彼の功績は、長く語り継がれることでしょう。

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