アレーナ・デ・サンパウロ

アレーナ・デ・サンパウロ

アレーナ・デ・サンパウロ、またはアレーナ・コリンチャンスは、ブラジルのサンパウロ州サンパウロ市に位置する重要なスタジアムです。このスタジアムは、2014年に開催されたFIFAワールドカップの開幕戦会場の一つとして選ばれたことや、SCコリンチャンス・パウリスタのホームスタジアムとしての役割を持っています。

スタジアムの背景と歴史

アレーナの建設は大規模なプロジェクトであり、スタジアムは2013年に工事が開始されました。しかし、建設途中の2013年11月27日に発生した悲劇的な事故によって計画は大きく影響を受けました。クレーンの倒壊が原因で建物の一部が損傷し、作業員2人が命を落とすという悲劇が起きました。この事故は工事の進捗に遅れをもたらし、2014 FIFAワールドカップの開幕式に間に合わせるため、急ピッチでの工事が続けられることとなりました。

さらに、試合の準備に目処がつかないまま、2014年5月にはリハーサル大会が行われたものの、スタジアムの完工には至りませんでした。その一方で、ワールドカップの開催に最低限必要とされる基準を満たすため、ゴール裏には臨時席を設けて収容能力を65,807席にまで引き上げる改造が行われました。これにより、FIFAの規定をクリアできる形となりました。

ワールドカップとオリンピック

2014 FIFAワールドカップでは、このスタジアムで盛大な開会式が行われ、ブラジル代表の初戦が行われました。スタジアムは熱狂的なサポーターで埋め尽くされ、ブラジルという国のサッカーへの情熱を象徴する舞台となりました。2016年にはリオデジャネイロオリンピックが開催され、アレーナ・デ・サンパウロもサッカー競技の会場の一つとして選ばれ、多くの観衆が集まりました。

名前の変更と現在

2020年9月には、ブラジルの製薬大手であるハイペラ・ファーマがスタジアムの命名権を取得しました。その結果、アレーナ・デ・サンパウロという名称はネオ・キミカ・アレーナ（Neo Química Arena）に変更され、今後20年間にわたってこの名称が使用されることになります。契約総額は3億レアルとされており、商業的な側面を持つスタジアム運営が進んでいることが伺えます。

アクセス

スタジアムへのアクセスは非常に便利で、サンパウロ地下鉄の3号線（赤）や、都市圏鉄道会社11号線の「コリンチャンス・イタケーラ」駅から徒歩圏内にあります。この立地のよさも、試合の集客に貢献しています。

アレーナ・デ・サンパウロは、その建設から現在に至るまで多くの出来事を経て、単なるスポーツの場に留まらず、ブラジル文化の一部としての役割を果たしています。

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