アンサルド

アンサルド（Ansaldo）は、1853年にジョヴァンニ・アンサルドによってイタリアのジェノヴァで創業された、歴史ある機械製造会社です。創業当初から幅広い分野で事業を展開し、特に第二次世界大戦中には航空機や艦船などの軍需品を製造したことで知られています。

戦後、アンサルドは事業の多角化を進め、エネルギー分野にも進出しました。発電所の建設、ガスタービンや蒸気タービンの製造など、エネルギーインフラを支える重要な役割を担ってきました。また、原子力関連の研究開発にも積極的に関わり、核関連調査会社や燃料電池関連の会社を設立するなど、高度な技術力を活かした事業を展開しました。

1993年には、イタリアの大手企業であるフィンメッカニカ（現レオナルド）に吸収合併されましたが、アンサルドの名前は現在も複数の会社に引き継がれており、それぞれの分野で事業を展開しています。例えば、アンサルド・エネルジーアは発電所建設やガスタービン製造を、アンサルド・リチェルケは核関連調査を、アンサルド・フエル・セルスは燃料電池関連を、アンサルド・ヌクレアーレは核関連開発を、そしてアンサルドブレーダは鉄道車両の製造をそれぞれ担当しています。これらの会社は、アンサルドの伝統と技術力を受け継ぎながら、それぞれの分野で革新的な技術の開発や製品の製造に取り組んでいます。

また、アンサルドは、日本とも深い関わりがあります。日露戦争時に活躍した日本の装甲巡洋艦「日進」と「春日」は、アンサルドによって建造されました。これらの艦船は、当時の日本の海軍力強化に大きく貢献し、アンサルドの造船技術の高さを世界に示しました。

アンサルドは、170年近い歴史の中で、機械製造、軍需、エネルギー、原子力、鉄道輸送など、多岐にわたる分野で技術革新を牽引してきました。その名前は、イタリア産業史において重要な地位を占めており、現在も各分野でその技術力と革新性が活かされています。

アンサルド系列の主な会社は以下の通りです。

アンサルド・エネルジーア: 発電所の建設、ガスタービン、蒸気タービンの製造など。公式サイト
アンサルド・リチェルケ: 核関連調査会社。公式サイト
アンサルド・フエル・セルス: 燃料電池関連。公式サイト
アンサルド・ヌクレアーレ: 核関連開発会社。公式サイト
アンサルドブレーダ: 列車など。公式サイト
アンサルドSTS:
アンサルド・カモッツィ: 公式サイト
アンサルド・システミ・インドゥストリアーリ: 公式サイト

これらの会社は、アンサルドの歴史と技術を受け継ぎ、それぞれの分野で発展を続けています。

外部リンク
* 公式サイト

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