アンダニア (客船・2代)

アンダニア（RMS Andania）は、1920年代初頭にキュナード・ラインが建造した14,000トン級A型客船の先駆けとなる一隻です。1921年11月1日に、ヘブバーン所在のホーソン・レスリー社で進水しました。

進水当初、アンダニアはハンブルク・ニューヨーク航路に就航し、その後、リバプール・モントリオール航路へと移りました。北大西洋を横断するこの航路で、多くの乗客を運びました。

しかし、第二次世界大戦が勃発すると、その役割は大きく変わります。アンダニアはイギリス海軍に徴用され、仮装巡洋艦として改装されました。これにより、客船としての姿から、軍艦としての機能を帯びることになりました。兵装として6インチ砲8門と対空砲2門が搭載されました。

1940年6月16日、アンダニアはドイツ潜水艦「UA」の雷撃を受け、大きな損傷を受けます。幸いにも乗船していた全員は救助されましたが、アンダニアはその後、アイスランドのレイキャビクからおよそ110km沖で沈没しました。こうして、アンダニアは客船としての輝かしい歴史を終え、大西洋の深海へと眠ることになったのです。

アンダニアの主要なスペックは以下の通りです。

総トン数：13,950 GRT
全長：158.55メートル (520フィート2インチ)
全幅：19.90メートル (65フィート3インチ)
機関：二重減速蒸気タービン、2軸
* 速力：16ノット (30km/h、18mph)

アンダニアは、その美しい外観と豪華な内装で、多くの乗客に愛されました。また、第二次世界大戦という激動の時代には、軍事的な役割も担い、その生涯を終えたのです。客船としての華やかさと、戦時中の悲劇的な結末、その両面を持ち合わせるアンダニアは、歴史に名を残す一隻と言えるでしょう。

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