アントニオ・カブリーニ

アントニオ・カブリーニ

アントニオ・カブリーニは、1957年10月8日にイタリアのクレモナで誕生しました。彼はかつてプロサッカー選手として、またその後はサッカー指導者としての道を歩んできた人物です。ポジションは左サイドバックで、イタリアのサッカー界では現代型サイドバックの先駆者と見なされています。特に、彼はヨーロッパの主要な競技大会やワールドカップ、インターコンチネンタルカップを全て制覇した最初の選手として知られています。

経歴

カブリーニは、裕福な家庭に生まれ育ちました。彼の家族は200年以上続く大農場を経営しており、その中でスポーツへの情熱が育まれました。彼は1973年に地元クラブのクレモネーゼでサッカーキャリアをスタートさせ、16歳の若さでセリエCの舞台に立ちます。デビューから2シーズン目にはレギュラー選手として活躍し、1975年にアタランタへと移籍。その後、ユヴェントスに加入し、1977年2月13日にデビュー戦を飾りました。

ユヴェントス在籍中には、彼は優れたDF陣の一員として活躍しました。先輩のガエターノ・シレアやディノ・ゾフとともに数々のタイトルを獲得し、1985年にはUEFAチャンピオンズカップやインターコンチネンタルカップを制しました。彼のキャリアの中で、6回のセリエA優勝や2回のコッパ・イタリア優勝、さらに多くの国際大会でも成果を収めています。特に1980-81シーズンは素晴らしいパフォーマンスを見せ、リーグ戦で11得点を挙げました。

しかし、1986-87シーズンに膝を負傷し、以降は衰えが見え始めましたが、それでも能力を発揮し続けました。彼はキャプテンとしてもチームを引っ張り、1989年にはユヴェントスを後にしてボローニャに移籍し、1991年に選手としてのキャリアを終えます。

代表経歴

カブリーニはイタリア代表としても素晴らしい成績を残しました。彼は1978年のFIFAワールドカップ・アルゼンチン大会で代表デビューを果たし、その後も左サイドバックのレギュラーとして活躍しました。特に1982年のワールドカップでは、アルゼンチン戦で結びつく決勝ゴールを挙げるなど、数々の重要なプレイを行いました。代表としては73試合に出場し、9得点を記録しましたが、1987年に怪我が影響し代表から引退することを決めます。

人物

カブリーニは、ジャチント・ファッケッティのスタイルを継承した左サイドバックとして知られ、攻撃的なプレースタイルが特徴です。彼のフィジカルの強さと高い守備能力に加えて、攻撃参加のセンスも優れており、フリーキックやペナルティキックのキッカーとしても活躍しました。特にユヴェントスでは、ミッシェル・プラティニではなく、彼がフリーキックを蹴ることも多かったのです。

指導者歴

サッカー選手としてのキャリアを終えた後、カブリーニは指導者としても活動を開始しました。2000年から2001年にはACアレッツォの監督を務め、その後もいくつかのクラブで指導を行いました。特に2012年からは、女子サッカーイタリア代表のコーチとして多くの経験を積みました。

獲得タイトル

ユヴェントスでの彼の功績は輝かしく、6回のセリエA優勝をはじめ、数々のカップ戦でも優勝を果たしました。また、イタリア代表では1982年ワールドカップで優勝という栄光も手にしました。彼のサッカー界に残した足跡は、今でも多くの選手たちに影響を与えています。

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