アンドレイ・パリー

アンドレイ・ニコラエヴィッチ・パリー（Андрей Николаевич Палий）は、1971年2月13日にソビエト連邦のウクライナ、キエフで生まれ、2022年3月19日にロシアのウクライナ侵攻中に戦死したロシア海軍の将校です。最終階級は大佐でした。

生い立ちと軍歴

パリーはキエフにあったソ連海軍高等政治学校を卒業しました。ソビエト連邦崩壊後、1993年にウクライナ軍への宣誓を拒否し、ウクライナを離れてロシアを祖国として選びました。その後、ロシア北部艦隊に配属され、軍人としてのキャリアをスタートさせました。

パリーは、その後も着実にキャリアを重ね、バルト海艦隊の副司令官、黒海艦隊の副司令官など、重要な役職を歴任しました。また、クリミア半島セヴァストポリにあるロシア海軍アカデミーでは副所長を務め、シリアに駐留するロシア軍の副司令官としても活動しました。これらの役職は、パリーがロシア海軍において高い信頼と評価を得ていたことを示しています。

2008年には、ロシアとジョージアの間で発生した南オセチア紛争にも参加しています。この紛争での彼の役割については、具体的な詳細は公表されていませんが、軍人として実戦経験を積んでいたことは確かです。

ウクライナ侵攻と戦死

2022年2月、ロシアはウクライナへの侵攻を開始しました。当時、パリーはロシア黒海艦隊の副司令官として、この侵攻作戦に参加していました。しかし、同年3月、マリウポリの戦い中に戦死しました。彼の死は、ロシア軍にとって大きな損失であり、戦争の激しさを象徴する出来事として報じられました。

パリーの戦死は、彼の故郷であるウクライナ、そしてロシア双方に大きな衝撃を与えました。彼は、ソ連時代にウクライナで生まれ、その後ロシアを祖国として選んだ複雑な背景を持つ軍人であり、その死は、現在のウクライナとロシアの紛争の悲劇的な側面を浮き彫りにしています。

その他

アンドレイ・ニコラエヴィッチ・パリーは、ロシア海軍において重要な役割を果たした軍人であり、2022年のロシアによるウクライナ侵攻で戦死したロシア軍高級将校の一人です。

関連項目
2022年ロシアのウクライナ侵攻で死亡したロシア軍高級将校の一覧

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