アンブロージア (バンド)

アンブロージア (Ambrosia)

アンブロージアは、1970年代前半にアメリカ合衆国西海岸の都市、ロサンゼルスで誕生したロックバンドです。その音楽性は、当初は当時隆盛を迎えつつあったプログレッシブ・ロックを基調としていましたが、活動を続けるにつれて次第に洗練された都会的なサウンドへと移行し、アダルト・コンテンポラリー・ロック（AOR）の分野で確固たる地位を築きました。

来歴

バンドは1970年代、ロサンゼルスにおいてプログレッシブ・ロック色の強いグループとしてキャリアをスタートさせました。彼らのサウンドは、テクニカルな演奏と複雑な構成を特徴としていましたが、時間と共に変化を見せます。よりスムースでメロディアスな要素を取り入れ、洗練されたアレンジメントを志向するようになった結果、AORのファン層から熱烈な支持を受けるようになります。この音楽性の転換は、彼らの商業的な成功に大きく貢献しました。

特に、1980年に発表されたアルバム『ワン・エイティ（One Eighty）』は、バンドのキャリアにおいて重要なマイルストーンとなりました。このアルバムに収録された楽曲「Biggest Part of Me」は、そのソウルフルで感動的なメロディが多くのリスナーの心をとらえ、アダルト・コンテンポラリー・チャートで最高3位という大きなヒットを記録しました。この曲は、後の時代においても評価が高く、著名な男性ア・カペラ・グループであるテイク6など、多くのアーティストによってカバーされています。彼らの音楽は、個々のメンバーの高い演奏能力に加え、特にヴォーカル・パートにおける優れた歌唱力と、ハーモニーの美しさが際立つコーラスワークによって特徴づけられています。この高い音楽的完成度も、彼らが長年にわたり人気を維持している理由の一つと言えるでしょう。

バンドの初期および中核的な活動期には、ギタリスト兼ボーカリストのデイヴィッド・パックが中心メンバーとして在籍し、バンドのサウンド形成に大きな影響を与えました。

メンバー

アンブロージアは、その活動期間中にメンバーの変遷を経ていますが、核となるメンバーは長きにわたりバンドを支えています。

現在のメンバー

ジョー・プエルタ (Joe Puerta) - ベース、ボーカル、ギター
バーリー・ドラモンド (Burleigh Drummond) - ドラム、ボーカル、パーカッション、バスーン
クリス・ノース (Christopher North) - キーボード、バック・ボーカル
ダグ・ジャクソン (Doug Jackson) - ギター、バック・ボーカル
ケン・ステイシー (Ken Stacey) - ボーカル、パーカッション、ギター
メアリー・ハリス (Mary Harris) - キーボード、バック・ボーカル

旧メンバー

過去には、前述のデイヴィッド・パックをはじめ、以下のようなメンバーが在籍していました。

デイヴィッド・パック (David Pack) - ギター、ボーカル、キーボード
デイヴィッド・C・ルイス (David C. Lewis) - キーボード
ロイス・ジョーンズ (Royce Jones) - ボーカル、パーカッション
ブルース・ホーンズビー (Bruce Hornsby) - キーボード、バック・ボーカル
クリフ・ウーリー (Cliff Woolley) - ギター
トラク・オーレスタッド (Tollak Ollestad) - ボーカル、キーボード、ハーモニカ
シェム・フォン・シュローエック (Shem von Schroeck) - ボーカル、パーカッション、ギター、ベース
リック・カウリング (Rick Cowling) - ボーカル、キーボード、ギター
ロバート・ベリー (Robert Berry) - ボーカル、ギター

ディスコグラフィ

アンブロージアが発表した主要なスタジオ・アルバムは以下の通りです。

『アンブロージア』 - Ambrosia (1975年)
『ピラミッドの伝説』 - Somewhere I've Never Travelled (1976年)
『遥かなるロスの灯』 - Life Beyond L.A. (1978年)
『ワン・エイティ (真夜中の晩餐会)』 - One Eighty (1980年)
『ロード・アイランド』 - Road Island (1982年)

彼らはこれらの作品を通じて、その音楽的才能と変遷するサウンドを披露し、多くの音楽ファンに影響を与え続けています。

（注記：本記事は提供された情報に基づいています。）

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