アヴァンギャルド・ミュージック

アヴァンギャルド・ミュージック (Avantgarde Music)

Avantgarde Musicは、イタリアのミラノに本拠を構える、エクストリームメタルに特化したレコードレーベルです。特に、ブラックメタル、デスメタル、そしてドゥームメタルといったジャンルにおいて、数多くの作品を世に送り出し、この分野における重要な存在感を確立しています。

レーベルの起源：Obscure Plasma Records

Avantgarde Musicの設立には、Obscure Plasma Recordsというレーベルの存在が深く関わっています。Obscure Plasma Recordsは、1990年代初頭にイタリアで活動していたレーベルで、勃興期にあったデスメタルやブラックメタルといったジャンルを中心に扱っていました。地元イタリアのバンドのオリジナル音源のリリースは非常に限られており、確認できるのはSinoathのデモテープ程度です。その他、Sadistのデモテープの再発盤なども手掛けていましたが、その活動は長くは続かず、1993年にその歴史に幕を閉じました。

Obscure Plasma Recordsの活動停止を受け、その音楽への情熱とイタリアにおけるエクストリームメタルシーンの担い手としての役割を引き継ぐ形で、1994年に創設されたのがAvantgarde Musicです。こうして、イタリアにおけるエクストリームメタルの新たな拠点が生まれました。

Avantgarde Musicの始動と発展

Avantgarde Musicは、設立年の1994年から精力的に作品のリリースを開始します。最初に世に送り出された記念すべき作品群には、フューネラル・ドゥームメタルのパイオニアとして知られるThergothonのファーストアルバム『Stream from the Heavens』、スウェーデンのブラックメタルバンドOphthalamiaのデビューアルバム『A Journey in Darkness』、そしてノルウェーの伝説的なブラックメタルバンドMayhemによる歴史的なライブアルバム『Live in Leipzig』の再発盤が含まれていました。

これらの重要な初期リリースを皮切りに、Avantgarde Musicは着実にその規模を拡大していきます。その活動を通じて、Katatonia、Behemoth、そして再びMayhemといった、後にブラックメタルやデスメタルシーンを代表する存在となる数多くの著名なバンドたちと契約を結び、彼らの革新的で影響力のある作品をリリースしました。これらの活動により、レーベルはその地位を確固たるものとし、エクストリームメタルシーンにおける主要レーベルの一つとして認識されるようになります。

サブレーベルの存在

Avantgarde Musicは、独自のラインナップに加え、いくつかのサブレーベルも運営しています。その一つがWounded Love Recordsです。このサブレーベルからは、DorlhianやTorcheといったアーティストの作品がリリースされた実績があります。

Obscure Plasma Recordsがリリースを手掛けた主なアーティスト

Obscure Plasma Recordsが活動していた時期に作品を発表した主なアーティストには、以下のようなバンドが名を連ねています。

Anguish
Eucharist
House of Usher
Lobotomy
Mayhem
Monumentum
Nordor
Pan.Thy.Monium
Rotting Christ
Sinoath

Avantgarde Musicは、前身レーベルから受け継いだ精神を基に、今日に至るまでエクストリームメタル音楽、特に暗く重厚なサウンドを持つジャンルの発展に貢献し続けています。そのリリースは、世界中のメタルファンから注目されています。

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