アーカディ・ウルモフ

アークァディ・グリゴリビッチ・ウルモフ

アークァディ・グリゴリビッチ・ウルモフ（Arkady Grigorovich Ourumov）は、映画『007 ゴールデンアイ』に登場する架空のキャラクターであり、犯罪組織ヤヌス・シンジケートに関与する軍人です。彼の名前はアルカディとも表記され、ノベライズ版ではアルカジー・グリゴリエヴィッチ・オールモフとも記載されています。

人物像と軍歴

ウルモフはソビエト連邦軍およびロシア連邦軍に尽力した将校で、その軍歴は印象的です。彼は1968年にモスクワ軍事大学を卒業し、1970年にはキエフの応用軍事科学学校を卒業後、大尉に昇進しました。その後、陸軍ミサイル実験場や宇宙局などで勤務し、1986年にはアーカンゲルの化学兵器工場で警備責任者としての役割を担っていました。

ウルモフは多くの勲章を受章し、劇中では将軍と呼ばれていますが、正式には上級大将です。彼は常にスキットルを持ち歩き、カーチェイスのシーンではこれで酒を飲む姿も印象的です。また、官給品のマカロフ拳銃で武装する姿が描かれています。

映画内での役割

映画『007 ゴールデンアイ』では、ウルモフは1986年にアーカンゲルの化学兵器工場の警備責任者として登場します。彼はエージェント006ことアレック・トレヴェルヤンを拘束しますが、最終的にはエージェント007ことジェームズ・ボンドに工場が爆破されてしまいます。ソ連崩壊後にロシア連邦軍の将軍となったウルモフは、宇宙局長官として知られていますが、実はヤヌスという男と繋がっており、軍の装備を不正に流用していました。

彼はまた、元ソ連空軍のパイロットであるゼニア・オナトップと共に、衛星兵器ゴールデンアイを利用する計画を立てます。これにより、彼はゴールデンアイの管制室を訪れ、全職員を襲撃した後に証拠を隠滅しようとします。

その後、ウルモフは国防大臣との会議に出席し、事件の真相を誤魔化そうと試みます。ボンドはウルモフがヤヌスのメンバーであることを明らかにしますが、ウルモフはボンドや国防大臣を射殺し、その場から脱出しようとします。しかし、ボンドに阻まれ、最終的にウルモフはタイトルキャラクターであるボンドによって射殺されます。彼の最期は劇中で非常に劇的に演出されています。

ゲームでの描写

ウルモフは映画『ゴールデンアイ』を基にしたNINTENDO64のゲーム『ゴールデンアイ 007』や、そのリメイク版にも登場します。N64版では映画に忠実な描写がされていますが、Wii版では現代の設定に変更されています。Wii版では、ウルモフがブラックマーケットへの兵器横流しを行い、自らの利益のためにテロ組織と結託しているという新たな設定が加わっています。

まとめ

アークァディ・ウルモフは、映画とゲームにおいて印象的なキャラクターとして登場しています。彼の軍歴とともに、映画『007 ゴールデンアイ』における彼の役割は、物語に深みを与えています。

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