アーニー・テレル

アーニー・テレル（本名：アーネスト・テレル、1939年4月4日 - 2014年12月16日）は、アメリカ合衆国出身のプロボクサー。元WBA世界ヘビー級王者として知られています。モハメド・アリのライバルとしても知られましたが、統一戦で敗れ、タイトルを吸収されました。イリノイ州シカゴで生まれました。

経歴

198cmの長身を活かしたジャブは彼の代名詞であり、その卓越した技術でアマチュア時代から活躍。1957年にはゴールデン・グローブを獲得し、プロの道へ進みました。クリーブランド・ウィリアムス、ゾラ・フォーリー、ボブ・フォスターといった強豪たちを打ち破り、世界ランキング入りを果たしました。

1965年3月5日、WBA世界ヘビー級王座決定戦でエディ・マッチェンと対戦。この王座は、当時モハメド・アリから剥奪されたベルトを巡るものでした。テレルは15回判定の末に勝利し、見事王座を獲得しました。その後、ジョージ・シュバロ、ダグ・ジョーンズを相手に2度の王座防衛に成功しましたが、同時期に圧倒的な存在感を放っていたアリの陰に隠れ、地味な存在として見られていました。

1967年2月6日、WBC王者であったモハメド・アリとの王座統一戦に臨みました。試合前、テレルはアリを挑発するため、意図的に旧名である「カシアス・クレイ」と呼び続けました。試合はアリが一方的に攻める展開となりましたが、アリはテレルをKOせずに攻撃を続け、「俺の名前を言え、言ってみろ」と叫び続けました。この試合は、アリの圧倒的な実力を見せつけるとともに、テレルにとっては屈辱的な敗北となりました。

アリがタイトルを剥奪された後、テレルは王座決定トーナメントに出場しましたが、サッド・スペンサーに敗れ、王座返り咲きは叶いませんでした。同年、一度引退。その後、カムバックを試みましたが、成功には至りませんでした。引退後は、ボクシング・プロモーターとして活動しました。

1987年には、シカゴの市会議員選挙に出馬しましたが、落選に終わりました。

晩年は認知症を患い、2014年12月16日、イリノイ州の病院で75年の生涯を閉じました。

通算戦績

55戦46勝（21KO）9敗

関連項目

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