イタリア統合諸州

イタリア統合諸州（Province Unite Italiane）

イタリア統合諸州は、1831年に中部イタリアで形成された短命な連合国家で、ボローニャを中心とする都市群が革命の結果として成立しました。この政府は、イタリア統一の動きの中で重要な一歩となったものの、わずか数ヶ月後には終焉を迎えました。

歴史的背景

建国前夜

イタリア統合諸州の根底には、モデナ＝レッジョ公国の支配者フランチェスコ4世が志した北イタリアの王位取得の野望がありました。彼は革命勢力を支援する一方で、オーストリア帝国からの警告を受けて動きを中断しました。それにも関わらず、ボローニャでの民衆の蜂起が成功し、1831年2月5日に臨時政府が樹立され、他の都市も次々に続きました。

建国

ボローニャでの成功を受け、各都市の代表は2月6日に集まり、イタリア統合諸州という名のもとに連合を結成しました。この連合は、オーストリア帝国からの独立を目指すことを宣言しました。2月26日にはボローニャ臨時政府の首相ジョバンニ・ヴィチーニが統州の総裁に任命され、政府の枠組みが固まっていきました。

その後、政府はポデスタ宮殿を本拠地とし、3月4日には一時的な憲法を制定しましたが、同時にモデナやパルマとの連携が薄く、内部の協調が不足していました。この状況が後の崩壊へとつながっていくのです。

瓦解

オーストリア帝国が中部イタリアに軍を展開すると、最初にモデナが占領され、その後パルマも陥落しました。そして、3月21日にはボローニャも陥落し、政府はアンコーナに移動しました。そこで、政府はフランスの援助が期待できないことを理解し、他の革命政府との協力が必要であることを認識しました。

3月25日、再編成した軍を率いてセッレの戦いに挑むものの、この戦闘にも敗北し、イタリア統合諸州はオーストリア帝国に休戦を提案しますが直後に破棄されます。これにより、政府は崩壊し、主要メンバーは国外に逃げるか、処刑されることになりました。

閣僚たち

この短命な政府には次のような閣僚が在籍していました：

• - 総裁：ジョバンニ・ヴィチーニ
• - 法務大臣：レオポルド・アルマロリ
• - 内務大臣：テレンツィオ・マミアーニ
• - 財務大臣：ロドヴィーコ・ストラーニ
• - 外務大臣：チェザーレ・ビアンケッティ
• - 戦争大臣：ピア・ダミアーノ・アルマンディ
• - 警察大臣：ピオ・サルティ
• - 公教育大臣：フランチェスコ・オリオリ

結論

イタリア統合諸州は、イタリアの統一に向けた運動として重要な役割を果たしながらも、内部の不調和や外部からの干渉により、あっという間に消え去りました。この事件は、1830年代におけるイタリアの政治的動乱の中で特に注目される出来事の一つです。

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