イブニングニュース

「イブニングニュース」は、主に一日の終わりに近い夕方帯に放送される報道番組のタイトルとして、非常に広範に使用されている語句です。これは特定の番組名だけでなく、様々なメディアにおいてこの時間帯のニュースを指す一般的な呼称としても機能しています。

日本のテレビ放送においては、過去から現在に至るまで数多くの番組名に採用されてきました。主要なニュースネットワークの夕方ニュースでその名が見られます。例えば、かつてTBS系列で放送されていたJNNの夕方ニュース番組のタイトルとして「JNNイブニング・ニュース」がありました。この番組がスタートする前、同じJNN系列の「JNNニュースの森」においても、1997年から2005年にかけて「THE EVENING NEWS」というサブタイトルが使われた時期があります。

JNN系列では、基幹局であるTBSだけでなく、多くの地方系列局でもローカルニュース番組のタイトルに「イブニングニュース」あるいはそれに類する名称を採用しています。RSK山陽放送の「RSKイブニングニュース」は、全国ニュースのタイトルが変更された時期も含め、長年にわたりこのタイトルを使用し続けている代表的な例です。その他、過去に東海テレビ放送の「イブニングニュース630」「イブニングニュース600」、北海道文化放送の「uhbイブニングニュース」、仙台放送の「FNN仙台放送イブニングニュース」、とちぎテレビの「イブニングニュース」といったローカル番組が放送されました。現在では、テレビ埼玉の「テレ玉イブニングNEWS」や大分放送の「OBSイブニングニュース」などが、夕方のニュースを伝える番組名として使用されています。

日本のテレビ以外にも、海外の主要な放送局でも同様のタイトルが使われています。アメリカのCBSの看板ニュース番組「CBSイブニングニュース」や、イギリスのITNが制作しITVで放送されている「ITVイブニングニュース」といった例があります。

地上波放送だけでなく、CS放送のニュース専門チャンネルでもこの呼称が用いられています。日テレNEWS24では夕方から夜にかけてのニュースを「Evening News」として、TBS NEWSでも同じ時間帯のニュースを「イブニングニュース」として放送しています。

ラジオ放送においても、「イブニングニュース」のタイトルは使われています。秋田放送や大分放送では、夕方の時間帯に放送されるローカルのミニニュース番組で採用されています。

報道メディアとしては新聞もありますが、イギリスのマンチェスターで発行されている夕刊紙は「マンチェスター・イブニング・ニュース」という名称です。

さらに、現実のメディアだけでなく、フィクション作品の中にもこのタイトルが登場することがあります。例えば、テレビドラマ『美女か野獣』では、作中に登場する架空のニュース番組のタイトルとして「JBC EVENING NEWS」が設定されていました。

このように、「イブニングニュース」という語句は、多様なメディアや地域において、夕方帯に放送または発行される報道コンテンツを指す一般的な名称として広く定着しています。これは、一日の出来事を締めくくり、夜に向けて情報を伝えるという、夕方のニュースが持つ役割を端的に表しているためと言えるでしょう。

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