イラストリアス (空母・初代)

HMS Illustrious（R87）

HMS Illustrious（R87）は、イギリス海軍が第二次世界大戦で運用した航空母艦で、イラストリアス級の一番艦です。この艦の名は「輝かしい」を意味し、その名の通り数多くの戦闘で艦隊の中心的役割を果たしました。

概要

イラストリアス級は、重装甲の飛行甲板を有しており、強固な防御力を持つ一方で、搭載機の数は限られていました。1940年に竣工したこの艦はすぐに地中海艦隊に配備され、早くも同年11月にはタラント空襲で大成功を収めました。この作戦では、搭載機によって3隻のイタリア戦艦を撃沈するという大戦果を挙げました。

1941年1月には、エクセス作戦に参加中にドイツ空軍の攻撃を受けて大破し、マルタ島とアメリカで修理を受けました。なお、イラストリアスは1943年の地中海作戦にも参加し、イタリア降伏後は太平洋戦線にも展開されました。1945年の沖縄戦では特攻機の攻撃を受けて損傷し、帰国。その後、1954年に除籍されました。

設計と建造

1937年、イギリス海軍は新しい航空母艦の建造を発注しました。イギリスのバロー・イン・ファーネスで建造されたイラストリアスは、1939年に進水し、1940年に竣工。地中海戦線への配備を開始しました。

地中海戦線での活動

イラストリアスは地中海に到着すると、戦艦ヴァリアントや軽巡洋艦と連携し、反攻の先頭に立ちました。多くの空襲や補給作戦に参加し、特に1940年のタラント空襲が有名です。この作戦では、イラストリアスから出撃したソードフィッシュがイタリア戦艦に大打撃を与えました。

1941年になると、イラストリアスはドイツ空軍の攻撃を受け、さらなる修理が必要となりましたが、すぐに復帰を果たし、アフリカやインド洋方面での戦闘に従事しました。1943年中盤には、地中海での戦闘に再び参加し、その後太平洋へと活動エリアを拡大しました。

太平洋戦線での役割

1944年から1945年にかけて、イラストリアスはアメリカ海軍の空母サラトガと共に行動しました。日本軍の基地を攻撃し、沖縄戦にも参加。特攻機の襲撃に遭うも艦は生き残り、戦後は訓練艦として運用されました。

除籍とその後

最終的にHMS Illustriousは1954年に正式に除籍され、その後解体されました。イラストリアスは第二次世界大戦における重要な航空母艦の一隻であり、その活躍は今も多くの人々に語り継がれています。イラストリアスの歴史は、艦艇の設計や航空戦術の進化、とりわけ航空母艦の戦力の重要さを物語っています。

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