イワオウギ

イワオウギ（岩黄蓍、学名: Hedysarum vicioides subsp. japonicum var. japonicum）は、マメ科イワオウギ属に分類される多年草です。タテヤマオウギという別名も持ちます。

分布と生育環境:

中部地方以北の本州と北海道に分布し、亜高山帯から高山帯にかけての草地や砂礫地に生育します。冷涼な気候と日当たりの良い場所を好みます。

形態:

草丈: 10-30cm程度
葉: 羽状複葉で、小葉は細長く、互生します。
花: 6月から9月にかけて開花し、茎の先に総状花序を形成します。花は蝶形で、やや黄色がかった白色をしています。1つの花序に10-30個程度の花をつけます。
果実: 豆果で、数個の節があり、それぞれの節に種子が入っています。
* 根: 木質で太く、乾燥に耐える構造になっています。

類似種との識別点:

イワオウギは、同じような場所に生育するシロウマオウギ、リシリオウギ、タイツリオウギといったゲンゲ属の植物と間違われやすいです。これらの種とイワオウギを区別するポイントは以下の通りです。

1. 花序の長さ: イワオウギの花序は、他の種に比べて細長く、穂状になります。
2. 果実の形状: 果実（豆果）に節があるのがイワオウギの特徴です。他のゲンゲ属の植物の豆果には節がありません。

これらの特徴を観察することで、イワオウギを他の類似種と識別することができます。

その他:

イワオウギは、高山植物として、その美しい花と独特の形態で人々に親しまれています。厳しい環境に適応した植物であり、その生態は興味深い研究対象となっています。

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