イングリダ・シモニーテ

イングリダ・シモニーテ：リトアニアの政治家

イングリダ・シモニーテ（Ingrida Šimonytė）は、1974年11月15日生まれのリトアニアの政治家です。2020年から2024年までリトアニアの首相を務めました。彼女は、その政治キャリアの中で、財務大臣など、数々の重要な役職を歴任しています。

学歴と初期のキャリア

1992年、シモニーテはヴィリニュス第7中等学校を卒業後、ヴィリニュス大学経済学部に入学しました。1996年に行政学の学士号を取得し、1998年には修士課程を修了しています。学業を終えた彼女は、1997年からリトアニア財務省に勤務し、キャリアをスタートさせました。2002年から2004年まで税務局長を務め、その後、2009年に財務副大臣に就任しました。

財務大臣として

2009年から2012年まで、シモニーテはアンドリュス・クビリュス内閣において財務大臣を務めました。この期間中、彼女はリトアニアの財政政策において重要な役割を果たし、国の経済状況の安定化に貢献しました。

国会議員と大統領選挙への挑戦

2013年から2016年まで、シモニーテはヴィリニュス大学で講師を務めるなど、教育分野にも携わりました。2016年からは国会（セイマス）議員として、再び政治の舞台に戻ってきました。2019年には、祖国連合の支持を受けてリトアニア大統領選挙に立候補しました。5月12日の第1回投票では1位となりましたが、5月26日の決選投票では、エコノミストのギタナス・ナウセダ候補に敗れました。

首相として

2020年11月25日、シモニーテはリトアニアの首相に就任しました。12月7日には、ナウセダ大統領によって新内閣が承認され、彼女の首相としての任期が始まりました。首相として、彼女はCOVID-19パンデミックへの対応や、経済の回復、社会福祉の向上など、様々な課題に取り組みました。

その後の政治的動向

2022年12月、シモニーテは祖国連合に入党しました。2023年5月には、閣僚を含む複数の議員による政治資金の不正利用疑惑が発覚し、祖国連合は2024年10月に予定されていた議会総選挙の繰り上げ実施を提案しました。しかし、6月6日の採決では繰り上げ動議は否決され、シモニーテ内閣は存続することとなりました。

2024年大統領選挙

2024年、シモニーテは再び大統領選挙に立候補しましたが、現職のギタナス・ナウセダに再び敗れました。5月12日の投票では得票率16％で2位となり、ナウセダと共に5月26日の決選投票に進出しました。しかし、決選投票では24.4％の得票にとどまり、75.6％を得票したナウセダに及ばず、大統領の座を掴むことはできませんでした。

イングリダ・シモニーテは、リトアニアの政治において重要な役割を果たしてきた人物であり、その経歴は多岐にわたります。彼女のリーダーシップと政策は、リトアニア社会に大きな影響を与えてきました。

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