イングリッシュ・パートナーシップ

イングリッシュ・パートナーシップ (English Partnerships)

イングリッシュ・パートナーシップ（EP）は、1999年から2006年にかけてイングランドにおける都市再開発の中心的役割を果たした行政機関です。この組織は、地方の地域開発公社が担う機能を、イングランド全体で統括することを目的として設立されました。EPは、特に大規模な都市再開発プロジェクトに積極的に関与しており、その影響力は広範囲にわたりました。

EPの役割は、土地の取得や統合、大規模開発案件の管理などにありました。時には独自に事業を行う一方で、民間企業と提携して共同プロジェクトに取り組むこともありました。特に注目すべきプロジェクトには、ロンドン近郊のテムズ・ゲートウェイやミルトン・キーンズの拡張計画が含まれます。それらの事業では、副首相の指示により地方自治体が持つ都市計画の権限がEPに移譲され、法的に認められた都市計画機関として機能しました。

イングリッシュ・パートナーシップは、当初、副首相府（Office of the Deputy Prime Minister）からの資金提供を受けて運営されていましたが後には、その組織が再編成され、コミュニティ・地方自治省（CLG）に資金源が移行しました。この組織自体は、1961年に設立されたニュータウン委員会（Commission for New Towns）と、1993年のリースホールド改革・住宅・都市開発法によって設立された都市再開発庁（Urban Regeneration Agency）という、異なる法律に基づく二つの組織を基盤としています。

2007年1月、当時のコミュニティ・地方自治大臣ルース・ケリー（Ruth Kelly）は、住宅公団やイングリッシュ・パートナーシップ、CLGの機能を統合する計画を発表しました。これにより、再開発と住宅供給を一体的に管理する新たな機関を設立しようとしました。この新組織は初め「コミュニティーズ・イングランド」という名称で提案されましたが、最終的に住宅・コミュニティ庁（Homes and Communities Agency, HCA）として設立され、2008年12月1日から正式に活動を開始しました。

このように、イングリッシュ・パートナーシップはイングランドの都市再開発においてその役割を果たし、後に住宅・コミュニティ庁にその機能を引き継ぎました。EPを通じて、イングランドにおける都市の変貌と発展に貢献した多くのプロジェクトは、今も地域の発展の礎となっています。

参考文献・関連項目

• - Millennium Communities Programme - EPが主導した開発計画
• - EcoHomes - 環境に配慮した住宅プログラム
• - ニール・シールズ（Neil Shields） - 1982年から1995年までニュータウン委員会の委員長を務めた人物

外部リンク

• - 公式サイトのアーカイブ - National Archivesに保存された公式サイト
• - Homes and Communities Agency - HCAの公式サイト

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