インタープリター (自然)

インタープリターとは、自然と人との間を取り持ち、自然の素晴らしさや大切さを伝える役割を担う人物のことです。一般的には通訳者や解説者と訳されますが、近年では、自然解説を行う人を指す言葉として定着しつつあります。

インタープリターは、単に自然に関する知識を持っているだけでは務まりません。参加者に対して、分かりやすく、そして興味深く自然を伝えるための高いコミュニケーション能力が求められます。具体的には、以下のような資質が必要とされます。

話術: 聞き手を飽きさせない、魅力的な語り口が必要です。
突発的な出来事への対応力: 自然の中での活動では、予期せぬ事態が起こりえます。そのような状況に、臨機応変に対応する能力が求められます。
全体構成の企画演出力: プログラム全体を考え、参加者が自然を最大限に楽しめるような演出をすることが大切です。
参加者との一体感の創出力: 参加者と心を通わせ、共に自然の素晴らしさを感じられるような雰囲気を作り出すことが重要です。

インタープリターは、必ずしも特別な訓練を受けた人である必要はありません。例えば、長年その土地に住む長老が、自身の経験に基づいて、地元の自然について深く語り、その魅力を伝えることも、立派なインタープリターの活動と言えるでしょう。

2005年に開催された愛・地球博では、会場内に「森の自然学校」と「里の自然学校」が設けられ、インタープリターが常駐しました。彼らは、自然の大切さや面白さを来場者に伝え、大きな反響を呼びました。この愛・地球博をきっかけに、「インタープリター（IP）」という言葉が一般にも広く知られるようになりました。

インタープリターの活動は、環境教育、自然観察、エコツーリズムなど、様々な分野で重要視されています。自然と人との繋がりを深め、自然保護への意識を高める上で、インタープリターの存在は欠かせません。

関連事項

環境教育
自然観察
エコツーリズム
インタープリテーションネットワーク・ジャパン
サイエンスコミュニケーション

外部リンク

インタープリテーション協会

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