インターミッション (テレビ番組)

NHK総合テレビ『インターミッション』：早朝の短いひとときを彩るミニ番組

NHK総合テレビで放送されている『インターミッション』は、早朝わずか数分間のミニ番組です。月曜日から土曜日までは早朝3時台、日曜日には4時台に放送され、愛らしい動物たちの映像や、雄大な自然の風景、そして日の出のシーンが、静かに一日のはじまりを告げます。

番組の主な内容は、犬や猫がじゃれ合う微笑ましい映像に、穏やかな音楽を合わせたものです。鳥や魚などの映像が流れることもあれば、白神山地のブナ林の雄大な自然が映し出されることもあります。これらの映像は、時間調整の役割も担っており、インターネット上では登場する犬や猫を「調整犬」「調整猫」と呼ぶ愛称で親しまれています。

かつては犬と猫の映像だけでも10種類以上あったそうですが、フィルムの劣化により、現在では数種類に減ってしまっているとのこと。それでも、その短い時間の中で、見る人の心を癒やす、優しい映像が提供されています。番組の最後には、ファンファーレとともに日章旗の掲揚シーンが流れ、各局のID画面へと切り替わります。

この番組が、テレビ番組表に明記されるのは日曜日の早朝放送分のみです。しかし、実際には他の曜日にも、直前番組に内包される形で、同じ内容の映像が放送されています。そのため、本記事ではそれらも合わせて解説します。

『インターミッション』の歴史は古く、NHK総合テレビが週6日間の24時間放送体制に移行した1997年4月1日以降も、長らく放送されてきました。当初は従来の放送開始用映像として使用されていましたが、2001年度からは放送日付の切り替えのための開始ジャンクションとして、一日の放送日付上の基点となる時間に放送されるようになりました。

また、日曜深夜や、年数回の集中メンテナンスによる放送休止が発生した場合にも、一部地域で『映像散歩』の前に放送されることがあります。さらに、アナログ放送時代には、予備送信所を使った減力放送が行われる際に、「減力放送告知→君が代演奏・国旗掲揚→調整犬・猫」という流れで放送されたこともあったそうです。

NHK総合テレビにおける放送上の1日の基点は、時代によって異なっています。2004年度までは『インターミッション』の終了時でしたが、2005年度から2017年度までは4時30分、2018年度以降は基本4時00分となっています。一方で、新聞のテレビ番組表では、『NHKニュースおはよう日本』の開始時間に合わせて、2020年9月までは4時30分、10月以降は5時00分を基点として掲載されています。

『インターミッション』は、その短い時間の中に、動物たちの愛らしさ、自然の美しさ、そして日本の象徴である日章旗の掲揚という、様々な要素が凝縮された、独特の番組です。早朝に目にすることで、一日を穏やかに始めるきっかけとなる、そんな番組と言えるでしょう。また、深夜に放送される『映像散歩』と共通の映像が使われているなど、NHKの番組制作における興味深い点も垣間見ることができます。

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