インフォシス

インフォシス・リミテッドの概要

インフォシス・リミテッド（Infosys Limited）は、インドのカルナータカ州バンガロールに本社を構える、世界的なITコンサルティングおよびサービスプロバイダーです。1981年に設立され、インド国内で２番目に大きなIT企業として知られるインフォシスは、大規模なシステム開発やERPの導入を得意としています。近年は、デジタルトランスフォーメーションに特化し、デジタルソリューションの提供に力を入れています。

歴史的背景

インフォシスは1981年、7人の創設メンバーによって誕生しました。当初は限られた資金でスタートし、インド国内だけでなく国際市場を意識した展開を目指していました。1990年代に入ると、インドの経済政策の変化や通信インフラの整備に伴い、オフショア・アウトソーシングが盛んになり、インフォシスは欧米市場において大きな成長を遂げました。特に、インフォシスはCMMI（能力成熟モデル統合）で最高水準のレベル5に認定されるなど、品質管理においても高い評価を受けています。また、1999年にはインドの企業として初めてNASDAQに上場しました。

トーマス・フリードマンが著書『フラット化する世界』を執筆する際には、当時のCEOであるナンダン・ニレカニとの対話が影響を与えたとされています。インフォシスは、インドのIT業界においても歴史が古い企業の一角として知られています。

日本での活動

インフォシスは1996年から日本市場向けの事業をスタートしました。1997年には東京オフィスを設立し、アジア太平洋地区の統括拠点として多くのプロジェクトを手掛けています。日本支店は本社から直接運営され、組織は日本法人としてはなく、インフォシス日本支店と呼ばれています。2022年3月31日の時点で、日本に約400名の社員を抱えています。

日本におけるインフォシスは、ビジネスアプリケーション中心のサービスを提供しており、顧客との直接契約を重視しています。特に、ERPパッケージ導入や業務改善コンサルティング、ITシステム保守サービス、ビジネスプロセスアウトソーシングなど幅広いサービスに対応しています。また、東京オフィスではITコンサルティングやプロジェクトマネジメントソリューションの提供も行っています。

競合状況

日本国内では、インフォシスはAccenture、IBM、HPといった国際的なITベンダーと競り合っています。これらの競合他社に加え、中国のIT企業とも競争が行われています。

提供するサービス

日本におけるインフォシスのサービスは、以下のような内容が中心です：

• - 業務改善に向けたコンサルティング
• - ERP導入支援
• - ITシステムの維持管理
• - ビジネスプロセスのアウトソーシング
• - ビジネスコンサルティング

特に2020年に向けた中期経営計画においては、Digitalソリューションズ、次世代ERP、AIを活用したサービス、IoT、クラウド、FinTechに特化することが打ち出されています。

社員と経営者

インフォシス日本支店の日本代表には、2023年8月から青木秀行が就任しています。これまでにバトンを引き継いだ代表には、ラジーブランジャン、大西俊介、V.スリラムなどがいます。彼らのリーダーシップのもとで、インフォシスは日本市場においてより一層の成長を目指しています。

結論

インフォシス・リミテッドは、設立からの歴史と卓越した技術力を武器に、デジタルトランスフォーメーションが求められる現代において引き続き重要な役割を果たしている企業です。今後も、日本市場を含む世界中でその存在感を高めていくことでしょう。

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