インフラ省 (アルゼンチン)

アルゼンチン・インフラ省：短命に終わった省庁の興亡

アルゼンチンにかつて存在したインフラ省は、運輸、公共事業、通信といった国の根幹を支える部門の管理を担う行政機関でした。しかし、その設立から解散までの期間は非常に短く、その背景には政治的な混乱と再編がありました。

歴史

設立

2023年12月10日、ハビエル・ミレイが大統領に就任。ミレイ大統領は、選挙公約に掲げていた省庁再編を実行するため、必要緊急大統領令（DNU）に署名しました。この大統領緊急令によってインフラ省が新たに設立され、それまで独立した省として存在していた運輸省、公共事業省、土地開発・住宅省は廃止。これらの省庁はインフラ省の一部局として再編されました。また、公共事業省の傘下にあった通信庁も切り離され、インフラ省の一部局となりました。

当初、経済省のエネルギー・鉱業部門がインフラ省に移管されるとの予測もありましたが、これは実現しませんでした。初代インフラ大臣には、実業家であり会計士のギジェルモ・フェラーロが就任しました。

廃止

しかし、ギジェルモ・フェラーロ大臣に情報漏洩疑惑が発覚。2024年1月26日、ミレイ大統領はフェラーロ大臣を更迭し、インフラ省の廃止を決定しました。そして、2024年2月26日、政府はインフラ省の解散と、その権限を経済省へ移行することを正式に発表しました。

機構

インフラ省は、以下の組織で構成されていました。

インフラ大臣 - ギジェルモ・ホセ・フェラーロ
運輸庁 - フランコ・モゲッタ
公共事業庁 - ルイス・ジョヴァイン
通信庁 - イグナシオ・シンゴラーニ
住宅居住庁 - エクトル・ロストゥリ

歴代大臣

ギジェルモ・ホセ・フェラーロ

まとめ

インフラ省は、ハビエル・ミレイ大統領による省庁再編の一環として設立されたものの、大臣の情報漏洩疑惑という不祥事により、わずか数ヶ月で解散するという短命な省庁でした。その設立と解散の背景には、アルゼンチンの政治状況と経済政策が深く関わっており、今後の政局にも影響を与える可能性があります。

関連項目

* アルゼンチンの政治

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