イ・サン

韓国ドラマ『イ・サン』

『イ・サン』（原題：이산 李祘）は、2007年から2008年にかけて韓国MBCで放送された時代劇ドラマです。この作品は、韓国の李氏朝鮮第22代国王である正祖（チョンジョ）を主人公にしており、全77話から構成されています。監督は『宮廷女官チャングムの誓い』などの作品で知られるイ・ビョンフンが務め、多くの出演者が同作品から引き継がれています。特に、音楽は過去の作品にちなんだ楽曲が用いられ、視聴者の心を掴みました。

内容と視聴率

このドラマの初めの放送計画は60話でしたが、視聴者の期待に応えるために16話が追加されることになり、最終的に77話となりました。劇中では、正祖が即位し、政治改革に着手するまでの試練や陰謀、そしてラブストーリーが描かれています。
放映当初、視聴率は40%近くに達することもありましたが、物語の展開に伴って視聴率は28%に下落しました。しかし、制作陣は視聴者の期待を受けて新たなエピソードを追加。最終話の放送後にはスペシャル番組も予定されていました。

韓国の最高視聴率は38.9%を記録しており、視聴者の心を捉え続けました。

ストーリー概要

『イ・サン』は、正祖が王になっていくまでの苦難の歴史を描いています。彼の父、思悼世子は王位を奪われ、無実の罪で命を落とします。この出来事が、正祖が即位するまでの政権争いや陰謀の背景に影響を及ぼします。正祖が即位後は、彼が直面した政治的圧力や迫害が描かれます。

彼は老論派（ノロン派）に対抗する少論派（ソロン派）の支持を受け、若き王として朝廷内の腐敗を正そうとします。一方、彼の恋愛相手であるソン・ソンヨンとの関係も重要なテーマとして描かれ、彼女との友情と愛情が物語の中核となります。ソン・ソンヨンは困難な環境の中で彼を支え、彼にとって欠かせない存在になります。

日本での人気と放送

日本でも『イ・サン』は広く放送され、衛星劇場をはじめ様々なチャンネルで放送が行われました。日本語字幕版や吹き替え版が制作されるなど、多くのファンを獲得しました。日本ではこの作品の興行収入も好評で、後にDVDとしても販売されています。

主要キャストとキャラクター

イ・サン役のイ・ソジン、ヒロインのソン・ソンヨン役を演じたハン・ジミンが特に人気を博し、彼らの演技が作品を引き立てました。正祖の父や祖父、また様々な朝廷内の人物たちがドラマの展開に重要な影響を及ぼしていきます。複雑な人間関係や派閥争いもこの作品の大きな魅力と言えるでしょう。

受賞歴

放送開始から多くの人気を集めた『イ・サン』は、年末に行われるMBC演技大賞でいくつかの賞を受賞しました。特に、イ・ソジンが最優秀賞を受賞するなど、演技力が高く評価されています。

制作背景

本作は、水原華城での撮影が行われ、視覚的に見ごたえのある場面が展開されました。また、MBCドラミアなどのオープンセットでも撮影が行われ、時代背景を忠実に再現しています。

このように『イ・サン』は、史実に基づいたドラマでありながら、愛や友情、政治的な駆け引きを巧みに組み合わせた作品であり、時代劇としての魅力を十分に発揮した作品として多くの視聴者に愛され続けています。

もう一度検索