イーヴィル・ウーマン

イーヴィル・ウーマン (Evil Woman) - エレクトリック・ライト・オーケストラ

「イーヴィル・ウーマン」は、エレクトリック・ライト・オーケストラ（ELO）が1975年に発表した楽曲であり、ELOの代表曲の一つとして知られています。この曲は、それまでのシンフォニックなサウンドから一転し、ソウルやR&Bの要素を取り入れたことで、新たなファン層を獲得しました。1976年には大ヒットを記録し、ELOの音楽的な多様性を示す重要な作品となりました。

楽曲の背景と特徴

「イーヴィル・ウーマン」は、ブルーアイド・ソウルやディスコを彷彿とさせる編曲が特徴です。タイトルの「悪女」が具体的に誰を指しているのかは明らかにされていませんが、歌詞の内容と相まって、聴く人の想像力を掻き立てます。

アルバム『フェイス・ザ・ミュージック』の制作中、他の楽曲の録音がほぼ完了していた段階で、ジェフ・リンはアルバムにもう一曲必要だと感じ、異例の速さでこの曲を書き上げました。急遽制作されたにもかかわらず、シングルカットされると英米で大ヒットし、ELOにとって初の快挙となりました。

ライブでの人気

「イーヴィル・ウーマン」は、ELOのコンサートでは定番の曲として演奏され、観客を盛り上げる役割を担っています。多くの場合、コンサートの早い段階で演奏され、会場のボルテージを一気に高めます。また、第57回グラミー賞授賞式では、「ミスター・ブルー・スカイ」とのメドレーで披露され、その人気を改めて証明しました。

その他の情報

2012年10月には、ジェフ・リンがELO時代の楽曲をセルフカバーしたアルバム『Mr. Blue Sky: The Very Best of Electric Light Orchestra』が発表され、この曲も収録されました。オリジナルの女声コーラスは、ジェフ・リンの娘であるローラが担当しています。
歌詞中の「There's a hole in my head where the rain comes in（頭に雨漏りの穴がある）」というフレーズは、ザ・ビートルズの楽曲「フィクシング・ア・ホール」へのオマージュであるとされています。
アルバム『フェイス・ザ・ミュージック』に収録されている「ナイトライダー」のストリングスパートが逆再生され、「イーヴィル・ウーマン」のクライマックスに挿入されています。ジェフ・リンは、この偶然の一致に驚いたと語っています。アルバム全体を通して、逆回転音源が多用されているのも特徴です。
オリジナル版はフェードアウトで終わりますが、コンサートでは発表当時から21世紀に至るまで、クライマックス部分をリフレインして終わるのが定番となっています。
2006年に発売されたベスト盤『All Over the World: The Very Best of Electric Light Orchestra』の2曲目に収録されています。

外部リンク

http://www.jefflynnesongs.com/jlworks6.php

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