イーヴォ・サナデル

イーヴォ・サナデル（Ivo Sanader、1953年6月8日 - ）は、クロアチア共和国の政治家であり、かつて首相を務めました。彼の政治家としてのキャリアだけでなく、その多岐にわたる職歴と豊かなパーソナリティにも注目が集まっています。

職歴

サナデルは政界に入る前、多様な分野で活躍していました。

1983年～1988年：スプリトの出版社「ロゴス」で編集者として勤務し、出版業界でのキャリアをスタートさせました。
1987年～1990年：雑誌「モグチノスチ」の編集者も兼任し、メディア分野での経験を積みました。
1988年～1991年：オーストリアのインスブルックで会社経営に携わり、ビジネスの才能も発揮しました。
1991年～1992年：スプリトのクロアチア国立劇場の総支配人に就任し、文化振興に貢献しました。

政界での活躍

1992年、サナデルはクロアチア共和国議会代議員に選出され、政界入りを果たします。その後、以下の要職を歴任しました。

1992年～1993年：科学技術相として、科学技術の発展に尽力しました。
1993年～1995年：外務次官として、外交政策の一翼を担いました。
1995年～1996年：大統領府長官、国防・国家安全保障会議総書記を兼任し、国家の安全保障に貢献しました。
1996年～2000年：再び外務次官を務め、外交手腕を発揮しました。
2000年：議会外務委員会副委員長に就任。同年4月には、クロアチア民主同盟（HDZ）総裁に選出され、党を率いる立場となりました。
2002年4月：HDZ総裁に再選され、その指導力を改めて示しました。
2003年：首相に就任し、クロアチアの政治を主導しました。
2009年：首相職を辞任し、政界からの引退を発表しました。

人物像

サナデルはスプリト出身で、妻帯しており、2人の娘がいます。学術的な背景も持ち、1982年にオーストリアのインスブルック大学で比較文学・ロマンス語の博士号を取得しています。語学にも堪能で、英語、ドイツ語、イタリア語を流暢に話し、フランス語も理解できます。

クロアチア作家協会、ペンクラブ・クロアチア・センターのメンバーでもあり、文化的な造詣も深い人物です。趣味はゴルフ、読書、音楽鑑賞と多岐にわたり、幅広い興味を持っていることが伺えます。

イーヴォ・サナデルは、その多彩なキャリアと豊かな人間性で、クロアチアの政治史に名を刻んだ人物と言えるでしょう。

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