ウィリアム・シャトナー

ウィリアム・シャトナーについて

ウィリアム・“ビル”・シャトナー（William “Bill” Shatner）は、1931年3月22日にカナダのケベック州モントリオールで生まれた映画監督、俳優、声優です。彼はその多才な才能により、特に著名な文化的アイコンとなっています。シャトナーは、映画業界やテレビ業界での活動に加え、ラジオDJやSF作家としても知られています。

生い立ちと経歴

シャトナーは、ユダヤ系オーストリア・ハンガリー帝国とウクライナ及びリトアニア系の家庭に生まれ育ちました。彼の祖父母は、オーストリア、ハンガリー、ウクライナ、リトアニアから移住してきたユダヤ人であり、彼自身はカナダ国籍を持っています。早くから芸能界に憧れを抱いたシャトナーは、小学生の頃からラジオ番組に出演し始め、その後テレビにも進出します。マギル大学で学業を修めた後、1957年に映画『カラマゾフの兄弟』で映画デビューを果たし、ブロードウェイでも活躍するようになりました。

スタートレックの成功

1966年に放送されたTVシリーズ『宇宙大作戦』で、シャトナーはキャプテン・ジェームズ・T・カーク役を演じ、瞬く間にスターの座に上り詰めます。この役柄は、彼のキャリアの中でもっとも広く知られるものとなり、世界中のSFファンに愛されました。シリーズの終了後も、1979年から始まった『スタートレック』シリーズの映画版においてもカーク役を続け、以降6作にわたって出演しました。また、自らも製作総指揮や脚本、監督などを手掛け、創作活動の中核を担うようになります。

その他の業績

『スタートレック』以外でも、彼は多くの作品に出演してきました。自ら著作したSF小説を原作とした『サイバー・ドラッグ/テクフォー』シリーズや、1982年から放送された『パトカーアダム30』など、様々なジャンルで成功を収めています。また、近年では『ボストン・リーガル』におけるデニー・クレイン役で高い評価を受け、エミー賞やゴールデングローブ賞を受賞しました。

私生活と趣味

4度の結婚歴を持つシャトナーは、2番目の妻が『スター・トレック』に出演していたことでも知られています。3度目の妻とは不幸にもプール事故によって別れを余儀なくされ、その後27歳年下のモデルと再婚しました。彼の趣味は多岐にわたり、競走馬騎手やドーベルマン犬のブリーダーとしても名を馳せています。ゴルフやテニスなど、運動にも非常に秀でており、特に乗馬はプロ並みの腕前を誇ります。

最新の活動

2021年には、民間宇宙企業ブルー・オリジンが開発した宇宙船「ニューシェパード」に搭乗し、90歳にして宇宙旅行に挑戦しました。これは、彼が宇宙飛行を実現した最高齢の人物という新たな記録を打ち立てるものでした。また、WWE殿堂にも名を連ね、エンターテインメント業界での存在感を強く示しています。

ウィリアム・シャトナーは、彼自身の多様な才能と活躍を通じて、ただの俳優に留まらない、真の文化的アイコンとして、今もなおその影響力を持ち続けています。

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