ウェスト・ミッドランズ・メトロ

ウェスト・ミッドランズ・メトロは、イングランド中西部に位置するバーミンガムとウルヴァーハンプトンの二大都市を繋ぐライトレールシステムです。2018年6月24日まではナショナル・エクスプレス傘下で運営されていましたが、現在はウェスト・ミッドランズ交通局に移管され、新たな体制で運行されています。当初の移管予定は10月でしたが、半年以上前倒しで実施されました。

このライトレールは1999年に運行を開始し、バーミンガムの主要駅であるニューストリート駅（Grand Central New Street）と、ウルヴァーハンプトンのセント・ジョージ駅（St. George's）を結んでいます。バーミンガム側は以前はスノーヒル駅が終点でしたが、2016年にニューストリート駅まで延伸され、利便性が向上しました。

ウェスト・ミッドランズ・メトロの車両は、すべて低床式で設計されており、全ての停留場でバリアフリーに対応しています。これは高齢者や障がいを持つ方にとって、非常に利用しやすい環境を提供していることを意味します。路線はほぼ全線が複線で、バーミンガムとウルヴァーハンプトン市内の一部区間では道路と併用していますが、大部分は専用軌道を使用しているため、安全でスムーズな運行が確保されています。

運行頻度は、平日の日中は8分間隔と頻繁で、バーミンガムとウルヴァーハンプトン間の所要時間は約40分です。各駅の駅構内には券売機が設置されていないため、乗車券の購入方法は主に2種類あります。1つは事前に購入できるスイフトカード、もう1つは車掌から直接購入する方法です。車掌からは現金の他に、クレジットカード、デビットカード、Apple Pay、Android Payといった電子決済にも対応しています。

ウェスト・ミッドランズ・メトロの路線データは以下の通りです。

路線距離: 約21km
駅数: 26駅
軌間: 1,435mm（標準軌）
電化区間: 全線
最高速度: 70km/h
輸送実績: 2016年時点で約480万人

この輸送実績からも、ウェスト・ミッドランズ・メトロが地域住民の生活に不可欠な交通手段であることがわかります。バリアフリー設計や電子決済対応など、利用者の利便性向上への取り組みも積極的に行われており、今後も更なる発展が期待される交通システムです。ウェスト・ミッドランズ・メトロは、単なる交通機関としてだけでなく、地域社会の活性化にも貢献していると言えるでしょう。将来的には、路線の更なる延伸や車両の更新なども検討されていると予想されます。

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