ウェス・アンセルド

ウェスリー・シセル・アンセルドの経歴と功績

ウェスリー・シセル・アンセルド（Westley Sissel Unseld）は、1946年3月14日に誕生し、2020年6月2日にこの世を去ったアメリカの元バスケットボール選手です。彼はNBAのワシントン・ブレッツ（現在のワシントン・ウィザーズ）で活躍し、特にリバウンド力が際立っていました。188センチという身長ながら、常にゴール下で高身長の選手たちと戦い、5度もNBAオールスターゲームに選出されるなど、その実力を証明しました。

カレッジ時代

アンセルドはケンタッキー州のセネカ高校で輝かしいキャリアをスタートさせ、同校での2度の州チャンピオンシップを制覇しました。1965年に高校を卒業し、ルイビル大学に進学。センターとしてプレーし、在学中の3年間はカンファレンスのリバウンドリーダーに輝きました。大学での成績は、トータル得点1,669ポイント（ゲーム平均20.6ポイント）、リバウンド1,551（ゲーム平均18.9リバウンド）と素晴らしいものでした。

NBAプレーヤー時代

1968年のNBAドラフトでボルチモア・ブレッツから1巡目全体2位で指名を受け、プロ入りを果たしました。入団した年、彼はチームの劇的な向上に寄与し、57勝25敗という成績で東ディビジョン優勝を果たします。このシーズン中に、アンセルドは最優秀新人賞と最優秀選手賞（MVP）を同時に獲得するという快挙を成し遂げました。これ以降も、彼は常にNBAでリバウンド争いの上位に君臨し、ワシントンD.C.にチームが移った後も、キャピタル・ブレッツとして活躍を続けました。

1974-75シーズンには平均リバウンドで初の王者に輝き、チームをNBAファイナルに導くものの、決勝戦でゴールデンステート・ウォリアーズに敗れました。しかし、1977-78シーズンにはついにNBAチャンピオンシップを獲得し、ファイナルMVPにも輝きました。彼のキャリアの中で、特にリバウンドにおいては伝説的な数字を残し、2020年時点で通算リバウンド数は13,769、プレーオフにおいても1,777という数字を記録しています。

コーチ時代

引退後は、ブレッツのフロント入りし、副社長を務めた後に1987-88シーズンからヘッドコーチに就任しました。チームは低迷期に入りましたが、プレーオフへ導くなど、指導者としても一定の成果を上げました。コーチとしてのキャリアを通じて、202勝345敗という成績を残しました。

個人的な成果

アンセルドは1988年にバスケットボール殿堂入りを果たし、さらに1996年のNBA50周年記念に際しては「NBA偉大な50選手」に選ばれるなど、その功績は評価されています。彼は74歳でこの世を去り、多くのバスケットボールファンに愛され続けています。彼の影響力は現在も多くの選手やファンに受け継がれており、バスケットボール史に名を刻んだ偉大な選手の一人としてその名はとどまることでしょう。

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