ウォルター・グレシャム

ウォルター・クウィンティン・グレシャムの生涯と功績

ウォルター・クウィンティン・グレシャム（Walter Quintin Gresham、1832年3月17日 - 1895年5月28日）は、アメリカの政治家であり法律家として、連邦政府の重要な役職を歴任しました。彼の業績と人生について、以下に詳述します。

生い立ちと教育

グレシャムは1832年、インディアナ州のレインズヴィル近郊で生まれました。彼はインディアナ州コリドンの専門学校で2年間学んだ後、インディアナ大学ブルーミントン校に1年間通い、法律に関する教育を受けました。1854年に弁護士としての資格を取得し、同年に新設された共和党の党員となりました。

政治的活動の始まり

グレシャムは、1856年の大統領選挙においてジョン・フリーモントを支持し、選挙演説人としての役割を果たしました。1860年には、共和党の公認候補としてインディアナ州下院議員選挙に出馬し、民主党の支持基盤が強固な地域から当選を果たしました。この勝利は、彼の政治キャリアの出発点となりました。

南北戦争と軍事的キャリア

南北戦争が勃発すると、グレシャムは第23インディアナ志願歩兵連隊の大佐に任官し、戦争の早い段階から軍務に従事しました。1862年にはユリシーズ・グラント将軍が関与する戦闘に参加し、コリンスとヴィックスバーグの戦いで旅団の指揮を任されました。1863年には准将に昇進し、ミシシッピ州ナチェズでの旅団指揮を経験しました。

しかし、アトランタ攻撃の直前に足を負傷し、戦地を離れることとなりました。この負傷は、彼に生涯の後遺症をもたらしました。その後、彼は名誉少将に任命されました。

政治活動の再開

南北戦争終了後、グレシャムはインディアナ州ニューオールバニで弁護士として活動を再開し、1869年にはユリシーズ・グラント大統領から地方裁判所の判事に任命されました。1883年4月にはチェスター・アーサー大統領から郵政長官に就任し、ルイジアナ州の宝くじの廃止に向けて積極的に取り組みました。

さらに、1884年9月には財務長官も兼任し、フォルジャー前財務長官の政治路線を支持しつつ、余剰資金の管理についての問題に取り組みました。しかし、その後、アメリカ合衆国第7巡回控訴裁判所判事に指名されることとなり、郵政長官および財務長官の職を辞することになります。

政党の変遷と最終的な貢献

グレシャムは1884年と1888年の大統領選挙で共和党の候補に推薦されるほど高く評価されましたが、次第に党との方針に相違を感じ、最終的に離党しました。1892年の大統領選挙では民主党のグロバー・クリーブランドを支持し、クリーブランドが勝利すると国務長官に就任しました。

死去

1895年5月28日、グレシャムはワシントンD.C.の事務所で亡くなりました。その遺体はバージニア州アーリントン国立墓地に埋葬されました。彼の生涯は、アメリカの政治史における重要なものとして、今なお語り継がれています。

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