ウォータープログラム

東京ディズニーリゾートのウォータープログラム：水しぶきと夏の思い出

[東京ディズニーランド]と[東京ディズニーシー]では、例年夏季に、水を使った様々なエンターテイメントプログラムが開催されています。これらのプログラムは、2006年から『ウォータープログラム』という総称で呼ばれるようになりましたが、その歴史はそれ以前から遡ります。

2005年：アトモスフィア形式での幕開け

2005年は、『ウォータープログラム』として明確に位置付けられる前段階にあたります。TDLでは『バズ・ライトイヤー夏の大作戦』の一環として、バズ・ライトイヤーがミストを噴射するフロートでパレードを行う『バズ・ライトイヤーのクールサービス』が登場。TDSでは、『チップとデールのクールサービス』がアトモスフィア形式で実施され、チップとデールが水を使ったショーを披露しました。また、TDSのアトラクション『アクアトピア』には、期間限定でゲストがびしょ濡れになるコースが追加されました。これらのイベントは、時間や場所が告知されず、サプライズ的な要素が強かったことが特徴です。

2006年：本格的なウォータープログラムの開始

2006年、TDLではグーフィーが主役のショー『クール・ザ・ヒート』とミニパレード『グーフィーのクールパニック』が登場し、ウォータープログラムが本格的にスタートしました。『クール・ザ・ヒート』はシンデレラ城前で1日4回公演され、グーフィーが水を使った騒動を起こすコミカルなストーリーが展開されました。一方、『グーフィーのクールパニック』は、雨天時のミニパレード『レイニーデイ・ファン』と連動したストーリーで、回収した雨水を再利用するという設定がユニークでした。TDSでは『チップとデールのクールサービス』が正式なショーとしてスケジュールに組み込まれ、メディテレーニアンハーバーなどで、チップとデールが乗った船から大量の水を撒き散らす演出が人気を集めました。『アクアトピア』のびしょ濡れコースも引き続き実施されました。この年のTDLのウォータープログラムの音源はCDとして発売されました。

2007年～2011年：定番ショーの進化と新たな試み

2007年以降も、『クール・ザ・ヒート』(TDL)と『チップとデールのクールサービス』(TDS)は、内容を一部変更しながら継続して開催されました。TDLでは2007年に『ウェット＆ワイルド・パイレーツナイト』も開催され、パイレーツをテーマにした水を使った演出が行われました。2008年からは、『クール・ザ・ヒート』に登場するキャラクターが変更され、スティッチが登場するようになりました。2009年には、『チップとデールのクールサービス』が『チップとデールのクールサービス“デラックス”』にパワーアップし、放水量が増加するなど、よりスケールアップしたショーとなりました。2011年には、TDLの『クール・ザ・ヒート』が映画『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉|パイレーツ・オブ・カリビアン_生命の泉』と連動し、海賊をテーマにした演出に刷新されました。また、TDSでは『サマーオアシス・スプラッシュ』という、アラジンとジーニーが主役の新しいショーが登場しました。このショーでは、沖縄、ハワイ、バリ、カリブの音楽やダンスをアレンジした演出が特徴的でした。

2012年以降：イベント名称変更とクールスポットの設置

2012年以降、TDLとTDSではそれぞれ『ディズニー夏祭り』、『ディズニー・サマーフェスティバル』といったイベント名称に変更され、水を使ったプログラムはこれらのイベントの一環として開催されました。『サマーオアシス・スプラッシュ』は2012年も開催され、ミニーマウスが登場するなど、演出がさらに進化しました。『アクアトピア』のびしょ濡れコース（2012年からはびしょ濡れバージョン）も継続され、両コースがびしょ濡れになるバージョンに変更されました。パーク内には、ミストを噴射する『クールスポット』が複数設置され、ゲストはこれらのスポットでも涼むことができました。2019年にはTDLで『ドナルドのホット・ジャングル・サマー』を開催、シンデレラ城前でドナルドが主役の大規模なウォーターショーが復活しました。

2020年以降：新型コロナウイルス感染症の影響

2020年は、新型コロナウイルス感染症の流行により、東京ディズニーシーの『ディズニー・パイレーツ・サマー』と『アクアトピア』のびしょ濡れコースは中止となりました。

まとめ

東京ディズニーリゾートのウォータープログラムは、長年にわたって進化を続け、夏の風物詩として多くの人々に愛されてきました。様々なキャラクターが登場するショーや、びしょ濡れ体験ができるアトラクション、そして涼めるクールスポットなど、多彩な演出で来場者を楽しませています。今後も、新たな工夫を凝らしたウォータープログラムが期待されます。

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