ウォーターライド

ウォーターライドとは

ウォーターライドは、その名の通り水流や水路を利用して進むアトラクションの総称です。主に遊園地の定番として多くの人に親しまれていますが、大規模なイベントや博覧会の会場に期間限定で設置されることもあります。

このアトラクションの大きな特徴は、原則として専用のボート型ライドに乗り込んで体験する形式であるという点です。これにより、自身の体を使って専用のレーンを滑り降りる「ウォータースライダー」とは明確に区別されます。ウォーターライドは、水の上を漂う穏やかなものから、スリル満点の急降下を伴うものまで、非常に多様な体験を提供します。

主な種類

ウォーターライドはその動きやライドの形状によって、いくつかの主要なタイプに分けられます。以下にその代表的なものを紹介します。

急流すべり（Log Flume）

丸太を模した形状のボートに乗って、人工の水路を流れるアトラクションです。水路には高低差が設けられており、ゆるやかに進む区間と、傾斜を下るスリリングな区間が組み合わされています。特に傾斜を下る際には、水しぶきを上げながら勢いよく滑り降ります。ボートの定員は様々で、縦一列に4～6人程度が乗るタイプや、横並びで複数列（例えば2人×4列で計8人）が乗るタイプなどがあります。

シュート・ザ・シューツ（Shoot-the-Chutes）

比較的大型のボートを使用し、高所まで巻き上げられた後、急勾配の傾斜を一気に滑り降りて水面に突入するアトラクションです。落下直後の水面への着水時には、巨大な水しぶきが豪快に巻き上がることが最大の特徴です。その規模やスリルから、パークの中でも視覚的なインパクトが非常に大きいアトラクションの一つとされています。かつて日本各地の遊園地にも「ウォーターシュート」という名称で設置されていました（例：としまえん、西武園ゆうえんちなど）。

激流下り（River Rapids Ride）

円形のボートに乗り込み、水路を流れるアトラクションです。ラフティングのように、水流の力でボートが不規則に揺れたり回転したりしながら進むのが特徴です。コースには岩に見立てた障害物などが配置されており、ボートがそれにぶつかることで流れの向きや揺れが変わり、予測不能な動きを楽しむことができます。乗客は円形のボートの縁に座り、皆で同じ方向を向いて一体感を味わうことができます。

ウォーターコースター（Water Coaster）

一般的なウォーターライドのように常に水路を流れるのではなく、ジェットコースターのようにレールの上を走行する要素と、水面への着水を組み合わせたアトラクションです。リフトアップされた後、急降下したりカーブを曲がったりといったコースターのような動きを体験し、フィナーレとして水面に勢いよく突っ込み、大きな水しぶきを上げます。コースターのスリルと水しぶきの爽快感を同時に味わえるのが魅力です。

ボートライド（Boat Ride）

急な落下や激しい動きを伴わず、水路をゆっくりと進みながら、コース沿いに配置されたショーセットや造形物、風景などを観賞するタイプのアトラクションです。屋内に設置されることが多く、物語性のある世界観を表現したり、特定のテーマに沿った情景を見せたりすることで、ゲストを非日常的な空間へと誘います。教育的な内容や、特定の文化・時代の再現など、エンターテイメント以外の目的で作られることもあります。「カリブの海賊」や「イッツ・ア・スモールワールド」などは、このボートライドの代表的な例と言えるでしょう。

ウォーターライドの魅力

ウォーターライドは、水という要素がもたらす清涼感やダイナミックな動き、そして多様なテーマ表現によって、幅広い層に人気のアトラクションです。暑い季節はもちろんのこと、その独特の浮遊感やスリル、あるいはゆったりとした景観を楽しむ体験は、多くの遊園地にとって欠かせない存在となっています。関連施設として、多数のウォータースライダーやプールを備えた「ウォーターパーク」も世界各地に存在します。

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