ウスユキソウ属

ウスユキソウ属（Leontopodium）

ウスユキソウ属はキク科キク亜科に属する植物のグループで、学名は Leontopodium といいます。代表的な種としては、ウスユキソウ (Leontopodium japonicum) や、エーデルワイスとして知られるセイヨウウスユキソウ (Leontopodium alpinum) などがあります。

分布

ウスユキソウ属は、ユーラシア大陸の中緯度山岳地帯に広く分布しており、南米のアンデス山脈にも自生しています。特に、ヨーロッパアルプスやピレネー山脈に自生するエーデルワイスは、「サウンド・オブ・ミュージック」の挿入歌として使われたことで、高山植物の代表的な存在として広く知られています。エーデルワイスはドイツ語で「高貴な白」を意味する Edelweiß に由来し、オーストリアとスイスの国花としても有名です。

日本国内では、北海道から中部山岳地帯にかけて5種と2変種が確認されています。これらの種は主に高山帯に自生しますが、種類によっては低山帯や亜高山帯にも分布しています。

特徴

ウスユキソウ属の最大の特徴は、名前の通り、薄く雪をかぶったような白い花を咲かせるように見えることです。しかし、実際に花びらに見える部分は、花序の周囲を飾る苞葉と呼ばれる葉であり、その表面に密生した白い綿毛が雪のように見えるのです。本当の花は中心部に咲くごく小さなものです。

花期は一般的に6月から8月にかけてで、高山植物らしい涼しげな姿を見せてくれます。

主な種

ウスユキソウ属には、以下のような種が含まれます。

セイヨウウスユキソウ（エーデルワイス） Leontopodium alpinum (syn. Leontopodium nivale subsp. alpinum)
エゾウスユキソウ（レブンウスユキソウ） Leontopodium discolor
ミヤマウスユキソウ（ヒナウスユキソウ） Leontopodium fauriei
ホソバヒナウスユキソウ Leontopodium fauriei var. angustifolium
ハヤチネウスユキソウ Leontopodium hayachinense
ウスユキソウ（変種にミネウスユキソウ） Leontopodium japonicum
カワカミウスユキソウ Leontopodium microphyllum
オオヒラウスユキソウ Leontopodium miyabeanum
ヒメウスユキソウ（コマウスユキソウ） Leontopodium shinanense*

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