ウズベキスタン軍

ウズベキスタン共和国軍は、中央アジアに位置するウズベキスタン共和国の国軍です。その歴史は、1992年1月14日に遡ります。旧ソ連軍のトルキスタン軍管区第1軍を基盤として創設され、独立当初は5万5千人規模の兵力を擁していました。これは、ウズベキスタンの国土規模から考えると、相当な軍事力と言えるでしょう。

ソ連崩壊直後の混乱期、ウズベキスタン共和国軍はロシアとの合同司令部の指揮下に置かれ、両国の緊密な軍事協力体制が維持されていました。しかし、1992年7月2日、合同司令部は解散。ウズベキスタンは独自の防衛体制を構築するため、国防省が設立されました。この国防省が、ウズベキスタン共和国軍の最高司令部として、軍の運営や政策決定の中核を担うことになります。

現在、ウズベキスタン共和国軍は陸軍と空軍・防空軍の二軍種から構成されています。陸軍は、ウズベキスタン領土の防衛を主な任務とし、地上戦力の中核を担います。一方、空軍・防空軍は、領空防衛や空からの攻撃への対応、そして必要に応じて陸軍への支援などを担っています。

兵員確保の方法は徴兵制です。18歳に達したウズベキスタン男子は、原則として1年間の兵役義務を負います。この徴兵制度は、ウズベキスタン共和国軍の兵員数を維持し、一定レベルの軍事力を確保するために不可欠な仕組みとなっています。

また、ウズベキスタンには、ウズベキスタン共和国軍以外にも、内務省が管轄する準軍事組織が存在します。これらは、国家の治安維持や秩序の回復といった任務を担い、ウズベキスタン共和国軍と連携して活動することもあります。その中でも特に重要な組織の一つが、ウズベキスタン国家警備隊です。

ウズベキスタン共和国軍とロシアとの関係は、現在も一定レベルで維持されています。2005年には、両国は相互防衛条約を締結し、軍事協力関係を強化しました。この条約は、両国の安全保障上の共通の利益に基づいており、地域における安定維持にも寄与していると言えるでしょう。しかし、近年は両国の関係は複雑化しており、軍事面での協力も変化しつつあります。

ウズベキスタン共和国軍は、独立後も、国の安全保障を維持するために重要な役割を果たし続けています。その組織構造、兵員構成、装備などは、国内情勢や国際情勢の変化に応じて、常に調整、改善が図られています。今後、ウズベキスタン共和国軍がどのような道を辿るのか、注目が集まっています。

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